🕓 2025/10/12
#日本酒
七蔵めぐりの一日旅 淡麗辛口の都、杉玉と白壁を歩く
目次
はじめに
信濃川・阿賀野川の雪解け水が磨く清冽な水、長い冬が育む低温発酵――この恵まれた風土の上に、越後杜氏の職人技と「五百万石」をはじめとする良質な酒米の磨きが交差する新潟・越後。新潟駅から古町、沼垂(ぬったり)へと広がる町なかには白壁の蔵や赤煉瓦の建物が点在し、仕込み水の井戸や蔵元直営の利き酒処が旅人を迎えます。
風に乗る醪の香り、軒先で揺れる杉玉、そして足元に続く北前船ゆかりの商いの記憶――この旅は、盃を重ねるほどに雪国の自然と越後杜氏の叡智が溶け合う、五感で味わう物語。さあ、酒どころの心臓部へ、淡麗辛口の一筆書きを描きに出かけましょう。
1. 新潟・越後で味わう日本酒とは
1 | 新潟・越後で味わう日本酒とは
新潟の酒は、雪国ならではの恵みから生まれます。雪どけが磨いたやわらかな水、きゅっと冷える長い冬。雑味が出にくい澄んだ仕込み水と、ゆっくり発酵に向いた気候が、すっきりキレのある味わいを育てます。
酒米のスター「五百万石」も新潟生まれ。粒の中心まできれいに磨けて、香りは上品、後口はシャープ。いわゆる“淡麗辛口の新潟酒”のイメージを広げてきた立役者です。
最近は産地表示の取り組みも進み、丁寧な研究や人材育成もさかん。伝統の技に、最新の知見がやさしく背中を押してくれる——そんな土台があるから、新潟の酒は今日も端正に、そしておいしく進化しています。
2 | 白壁と川風を巡る、徒歩での一日(新潟駅周辺)
新潟駅に着いたら、まずは駅直結の「ぽんしゅ館」へ寄り道。コインを手に、県内の銘酒をちょっとずつ飲み比べ。到着早々、気分はすっかり“新潟モード”に。
体が温まってきたら、駅からお散歩がてら「今代司酒造」へ。町なかで歩いて行ける、めずらしい現役の酒蔵です。蔵見学で香りに包まれ、試飲で好みを発見——旅の舌が目を覚まします。
午後は沼垂(ぬったり)エリアへ。古い市場の建物を再生した「沼垂テラス商店街」で、カフェやおやつをつまみながらのんびり散策。昭和レトロと今が混ざり合う、心地よい通りです。
ラストは信濃川にかかる「萬代橋」へ。カーブの美しい橋を渡りながら、夕焼けと川風をひと口。白壁、杉玉、そして水の都——一日の眺めが、ふわっと一本につながります。
3 | “伝統×革新”――未来へ続く酒どころの物語
春のはじまり、新潟の酒好きがそわそわするのが「にいがた酒の陣」。県中の蔵が一堂に会し、気になる一本を次々と試せます。初心者も通も、同じ笑顔になれるお祭りです。
舞台裏では、研究機関や大学が酵母や酒米の研究、つくり手の学びを後押し。昔ながらの丁寧な手しごとに、科学の目が寄り添うから、新潟の酒はぶれないのに新しい——そんな頼もしさがあります。
項目 | 内容 |
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所在地 | 新潟県(中心:新潟市) |
主な観光地 | 萬代橋、沼垂テラス商店街、信濃川河畔散策路 |
日本酒スポット | ぽんしゅ館(新潟駅店)、今代司酒造(蔵見学・試飲)、各地の蔵元(越乃寒梅〈石本酒造〉、菊水酒造、朝日酒造、八海醸造、吉乃川、青木酒造 ほか) |
年間イベント | 3月「にいがた酒の陣」(朱鷺メッセ) |
現在観光地×日本酒サイトを立ち上げ中です。これまでになかった、欲しかった情報が手に入るサイトです。どんどんこれから情報を追加していきますので、ぜひブックマークください。
2. 新潟・越後の「おすすめ酒蔵」
越後平野に積もる雪、飯豊・越後山脈の雪どけ水、そして全国屈指の酒米産地――このテロワールの上に、多彩な蔵元がそれぞれの流儀を磨いてきました。
ここでは“七蔵めぐり”にぴったりの代表格を厳選。見学や直売所の有無など、旅に役立つ実用情報も整理してあります。
1.朝日酒造株式会社|「久保田」を生んだ越後長岡の名門
出展: https://www.asahi-shuzo.co.jp/
「久保田」「越州」「朝日山」で知られる県央の雄。信濃川水系の伏流水と、徹底した衛生管理・低温発酵を軸に、端正でキレのよい酒を造ります。敷地内には登録有形文化財「松籟閣」、道路向かいには直売・レストラン棟「酒楽の里 あさひ山」。蔵見学は予約制で、仕込み設備の解説やブランドの歩みを学べます。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 朝日酒造株式会社 |
創業年 | 1830年代(天保期) |
主な銘柄 | 久保田/越州/朝日山 |
見学 | ○ 予約制(開催日指定あり) |
試飲 | ○ 直売店・併設施設で可(有料中心) |
直売所 | 酒楽の里 あさひ山(新潟県長岡市朝日584-3) |
アクセス | JR来迎寺駅から徒歩約15分/関越道・長岡ICから車約15分 |
2.石本酒造株式会社|“越乃寒梅”発祥、辛口を貫く
出展: https://koshinokanbai.co.jp/
「越乃寒梅」で一世を風靡した新潟・亀田郷の蔵。高精白と低温長期発酵を早くから徹底し、“淡麗辛口”の原型を打ち立てた存在です。現在、一般向けの恒常的な蔵見学は行っていませんが、蔵の理念は各銘柄に息づいています。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 石本酒造株式会社 |
創業年 | 1907年 |
主な銘柄 | 越乃寒梅(白ラベル/別撰/特撰/無垢/金無垢 等) |
見学 | × 一般見学なし(イベント等を除く) |
試飲 | × 蔵での一般試飲案内なし(特約店・催事で可) |
直売所 | (直営常設の店頭販売案内なし) |
アクセス | JR亀田駅・新潟駅から車アクセス良好(新潟市江南区北山847-1) |
3.海醸造株式会社|“魚沼の里”で楽しむ発酵の世界
出展: https://www.hakubotan.co.jp/
豪雪地・南魚沼の名門。「八海山」を中心に、麹・発酵文化を体感できる複合施設“魚沼の里”を展開。雪室貯蔵、資料館、パン&スイーツ、蕎麦処、クラフトビール、ウイスキー貯蔵庫まで揃い、酒旅の拠点に最適。時季・枠限定の見学ツアーもあります(要予約)。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 八海醸造株式会社 |
創業年 | 1922年 |
主な銘柄 | 八海山(清酒)/麹だけでつくったあまさけ/ライディーンビール ほか |
見学 | △ 施設・雪室等の見学ツアーあり(開催日限定・要予約・有料) |
試飲 | ○ “雪室 千年こうじや”等で可(有料中心) |
直売所 | 雪室 千年こうじや(南魚沼市長森・魚沼の里内) |
アクセス | 上越線・五日町駅周辺/関越道・六日町ICから車約15分 |
4.吉乃川株式会社|創業1548年、長岡最古の蔵とミュージアム
長岡・摂田屋に本拠を置く老舗。敷地内の「酒ミュージアム 醸蔵」は、国登録有形文化財の蔵を改装した来訪者施設で、展示・売店・立ち飲みSAKEバーを併設。予約なしで入館でき、限定酒やクラフトビールも楽しめます。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 吉乃川株式会社 |
創業年 | 1548年 |
主な銘柄 | 吉乃川/極上吉乃川/みなも ほか |
見学 | ○ 醸蔵(展示見学自由・入館無料)※造りの工程見学は別途企画時 |
試飲 | ○ 醸蔵内SAKEバーで可(有料) |
直売所 | 酒ミュージアム 醸蔵(新潟県長岡市摂田屋4-8-12) |
アクセス | JR宮内駅 徒歩約10分/JR長岡駅 車約15分 |
5.今代司酒造株式会社|新潟駅徒歩圏、全量“純米”の開かれた蔵
出展: https://imayotsukasa.co.jp/
新潟市・沼垂の町に佇む1767年創業の蔵。2006年から“全量純米造り”へ転換した先駆けで、駅から歩けるアクセスの良さも魅力。蔵見学は通年実施(予約推奨)で、英語対応回もあり。直売店ではテイスティングを常時提供しています。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 菊水酒造株式会社 |
創業年 | 1881年 |
主な銘柄 | ふなぐち菊水一番しぼり/菊水の辛口/無冠帝 ほか |
見学 | ○ 事前予約制(有料) |
試飲 | ○ 施設内で可(有料中心) |
直売所 | 蔵GARDEN(新潟県新発田市島潟750) |
アクセス | JR新発田駅・加治駅から車/日本海東北道・聖籠新発田ICから車約15分 |
6.菊水酒造株式会社|“ふなぐち”を世に出した新発田の革新派
缶入り生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」で知られる人気蔵。新発田市の本社蔵では、事前予約制の蔵見学(有料)を実施。敷地内のショップやカフェを備えた来訪者施設「KIKUSUI Sake Culture Institute/蔵GARDEN」も楽しい滞在拠点です。
項目 | 内容 |
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正式名称 | 菊水酒造株式会社 |
創業年 | 1881年 |
主な銘柄 | ふなぐち菊水一番しぼり/菊水の辛口/無冠帝 ほか |
見学 | ○ 事前予約制(有料) |
試飲 | ○ 施設内で可(有料中心) |
直売所 | 蔵GARDEN(新潟県新発田市島潟750) |
アクセス | JR新発田駅・加治駅から車/日本海東北道・聖籠新発田ICから車約15分 |
3. 新潟・越後の「日本酒おすすめセレクション」
海も山も近い新潟は、雪どけが磨いたやわらかな水に恵まれた“食中酒王国”。酒米は「五百万石」の名産地で、上品でキレのある“新潟淡麗”のスタイルを育ててきました。さらに県独自の酒米「越淡麗」も登場し、軽やかさの中にふくらみを描く一本が各蔵から続々。ここでは、蔵の哲学がギュッと詰まった“まず飲んでほしい”代表銘柄を、用途別にご紹介します。
1. 八海醸造〈八海山 特別本醸造〉|南魚沼市・長森(魚沼の里)
出展: https://www.hakkaisan.co.jp/
やわらかな口当たりに、きれいなキレ。冷やすと輪郭がくっきりして、米の旨みと軽快な酸がスッと通り抜けます。ぬる燗にすると香りがふわりと広がり、だしや煮物の甘みを上品に引き立てる“受け身上手”。油を使った料理でも後味が重くならず、食事の最初から最後までテンポよく伴走してくれます。
定番ゆえの懐の深さで、天ぷら・鍋・焼き魚・おひたしと守備範囲は広大。迷ったときに冷蔵庫から自然と手が伸びる、頼りになる“家の一本”です。
項目 | 内容 |
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種別 | 特別本醸造 |
味わい | すっきり淡麗/やわらかな口当たり |
飲み方 | 冷酒◎/常温○/燗◎ |
相性料理 | のどぐろ塩焼き、天ぷら、寄せ鍋、山菜のおひたし |
どこで買える・飲める | 魚沼の里「千年こうじや」、県内特約店、ぽんしゅ館(新潟駅) ほか |
2. 朝日酒造〈久保田 千寿 純米吟醸〉
出展: https://www.asahi-shuzo.co.jp/
静かな香りと端正なキレが身上。冷やすと透明感のある口当たりで、白身魚や寿司の繊細な甘みを邪魔せず引き上げます。少し温度が上がると米の旨みがほどけ、余韻はさらりとドライ。
調味料の乗りが良い料理――たとえば柚子や生姜、レモン、バター少量といった“香りのワンポイント”とも相性がよく、和洋中どれに置いても席を荒らさない優等生です。普段の食卓の中心に置いて、グラスが進むほど良さがじわりと出てくるタイプ。
項目 | 内容 |
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種別 | 純米吟醸(麹米50%/掛米55% 精米設計) |
味わい | 端正なキレ/穏やかな香り/バランス良好 |
飲み方 | 冷酒◎/常温○ |
相性料理 | 寿司・刺身、白身魚のムニエル、豚しゃぶ、チキン南蛮 |
どこで買える・飲める | 「酒楽の里 あさひ山」(直営)、県内特約店、ぽんしゅ館 ほか |
3. 石本酒造〈越乃寒梅 純米吟醸 灑(さい)〉
出展: https://koshinokanbai.co.jp/
香りは控えめ、味は清らか。ひと口目からするりと喉を滑り、後口は音もなく消えるように切れます。出汁や昆布、白醤油など“うま味の層”を壊さないので、煮物や椀物の繊細な甘みと驚くほど自然に重なります。魚介の持つ潮の香りや、だし巻き卵のやさしい甘さとも好相性。冷やすとミネラル感が際立ち、温度が上がると米の丸みが見えてくる“二面性”も楽しめます。料理の脇で静かに寄り添い、食後には口中をリセットして次の一口へ誘うバランサーです。
項目 | 内容 |
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種別 | 純米吟醸(精米歩合 55%) |
味わい | 穏やかな吟醸香/軽やかで清らか |
飲み方 | 冷酒◎/花冷え○ |
相性料理 | かれいの煮付け、だし巻き、香箱ガニ、カマンベール |
どこで買える・飲める | 公式オンライン、県内特約店 |
4. 菊水酒造〈ふなぐち菊水一番しぼり〉
出展: https://www.kikusui-sake.com/
缶を開けた瞬間のフレッシュな香り、口に含むとグッとくる厚み――“しぼりたて”の快感をそのまま運ぶ一本。火入れ・加水をしていない分、果実のようなジューシーさとコクがありながら、後味は意外なほど軽快です。キンと冷やせば輪郭が締まり、氷を浮かべてオンザロックにしても崩れません。唐揚げや照り焼き、ピザ、チーズなどパンチのある味付けにも負けず、アウトドアや家飲みでの“ご褒美缶”としても抜群の満足度。小ぶりのグラスに注ぎ分けて、香りと温度変化をゆっくり楽しむのもおすすめです。
項目 | 内容 |
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種別 | 生原酒(缶)/アルコール19% |
味わい | フレッシュ&リッチ/ジューシー |
飲み方 | よく冷やして◎(缶のままでも、グラスでも) |
相性料理 | 唐揚げ、照り焼きチキン、ピザ、チーズ系つまみ |
どこで買える・飲める | 菊水直営ショップ、県内量販・特約店、ぽんしゅ館 ほか |
5. 今代司酒造〈IMA 牡蠣のための日本酒(純米)〉
出展: https://www.imayotsukasa.com/
名前どおり、牡蠣をおいしく食べるために設計された一本。低アルコールで口当たりは軽やか、リンゴ酸由来の爽やかな酸が貝のミネラル感と“縦に”合います。生牡蠣ならレモンの代わりにこのお酒で、牡蠣フライなら揚げ物の油をスッと切ってくれて、次のひと口が欲しくなるリズムに。
ワイングラスに注ぐとフルーティさが開き、ハーブや柑橘を使った前菜・カルパッチョ、カプレーゼなど“白ワインの席”にも違和感なく溶け込みます。シーフードの相棒として、冷蔵庫に常備したい新顔です。
項目 | 内容 |
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種別 | 純米酒(精米歩合 65%/Alc. 12%) |
味わい | さっぱり甘酸っぱくジューシー |
飲み方 | 冷酒◎(ワイングラス推奨) |
相性料理 | 生牡蠣、牡蠣フライ、カルパッチョ、カプレーゼ |
どこで買える・飲める | 今代司 直売店・公式オンライン、県内特約店、ぽんしゅ館 |
6. 吉乃川〈極上吉乃川 吟醸〉
出展: https://sake-yoshinogawa.shop/
澄んだ香り、ツルンとした口当たり、きれいな辛口のあと切れ――“新潟の吟醸”らしさを体現する王道。冷やすと爽やかな香りが立ち、常温では旨みが静かに広がります。海の幸とはもちろん、へぎそばののど越しや、昆布締めの旨み、冷ややっこの淡い甘さとも相性抜群。
脂の少ない料理を軽やかに押し出し、味付けの塩梅を整えてくれます。初めての人にもすすめやすく、常備しておくと“きょうは何にでも合う”安心感のある一本です。
項目 | 内容 |
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種別 | 吟醸(精米歩合 55%/五百万石100%) |
味わい | 透明感のある辛口/さわやかな香り |
飲み方 | 冷酒◎/常温○ |
相性料理 | へぎそば、白身魚の昆布締め、冷ややっこ、季節の天ぷら |
どこで買える・飲める | 「酒ミュージアム 醸蔵」ショップ、公式オンライン、県内特約店 |
4. 新潟・越後と酒蔵を巡る「モデルコース」
JR新潟駅を起点に、歩いて巡れる“駅ナカ&町なか”利き酒スポットが充実しているのが新潟の強み。駅直結のぽんしゅ館できき酒デビューをしたら、町なかの今代司酒造までお散歩。レトロな市場を再生した沼垂テラスで一息つき、信濃川にかかる萬代橋で風を浴びれば、半日でも“新潟酒時間”が一本の線でつながります。
さらに一日使えるなら、午後はJRで下越の蔵へ足を延ばして本格的な蔵見学を。移動は列車中心でOKなので、ドライバーを気にせず安心してテイスティングを楽しめます。
①|港町の風と蔵の香りをたどる 半日満喫コース(新潟駅周辺)
🕒 所要 約 4h | 🧭 難易度 ★☆☆(ほぼ平坦・徒歩中心) | 🍶 試飲めやす 2~3スポット
駅から始めて、歩いて行ける“酒どころ新潟”の名所を短距離でぎゅっと凝縮。きき酒→蔵見学→レトロ街歩き→橋上の夕景まで、テンポよく味わえるお手軽コースです。
時間帯 | スポット & 体験内容 |
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10:00 | JR新潟駅スタート。 駅直結「ぽんしゅ館 新潟駅店」へ。コイン制できき酒(おちょこ+コイン5枚)で県内各蔵の代表銘柄を試し、きょう飲みたい“方向性”を見つける。売店や角打ちも充実。 |
11:00 | 今代司酒造(徒歩約15分)。 予約制の蔵見学で、町なか蔵ならではの導線や道具、仕込みの話を聞きながら試飲。英語案内枠もあり。 |
12:15 | 沼垂(ぬったり)テラス商店街。 カフェや甘味で休憩。火曜・水曜は休みの店が多いため、金~日や“朝市”開催日が狙い目。 |
13:30 | 萬代橋~信濃川沿いを散策。 重要文化財のアーチを歩き、川風と街並みを眺めてクールダウン。 |
14:00 | JR新潟駅に戻って解散。 気に入った銘柄は駅ナカでお土産に。 |
②|蔵めぐり&列車旅 1日フルコース(市街+下越エリア)
🕒 所要 約 7h | 🧭 難易度 ★★☆(徒歩+JR移動) | 🍶 試飲めやす 3~4スポット
午前は新潟駅~町なかの王道ルート、午後はJRで新発田へ移動し“缶の生原酒・ふなぐち”で知られる菊水酒造の蔵見学へ。行きは白新線で約35–45分の列車旅。帰りは夕刻の新潟駅で“総復習”きき酒も可能です。
時間帯 | スポット & 体験内容 |
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09:30 | JR新潟駅 → ぽんしゅ館(駅直結)。朝のうちに“軽く予習”のきき酒。限定や季節酒が並ぶことも。 |
10:15 | 今代司酒造(徒歩移動)。 午前の見学回(要予約)へ。写真OKスポットや装束体験など、来訪者向けコンテンツも充実。 |
11:45 | 沼垂テラスでランチ。 市場跡の長屋に、惣菜・ベーカリー・甘味など個性派の店が集合。営業日は事前チェックを。 |
12:50 | JRで新発田へ移動(新潟→新発田/JR白新線・約35~45分)。車窓の越後平野を眺めつつ、午後の蔵見学に備えてペース配分。 |
14:00 | 菊水酒造「菊水日本酒文化研究所」蔵見学(要予約・有料)。ガラス通路からの製造工程見学、酒器・資料展示、直売・カフェも併設で“見て・知って・買う”が一度に叶う。 |
16:00 | 新発田駅 → JRで新潟駅へ戻る。 駅着後は再びぽんしゅ館で“総復習”きき酒やお土産購入を。 |
17:30 | 古町・万代エリアでディナー。 のどぐろ、寒ブリ、へぎそばなど地の味と、新潟酒のペアリングで締めくくり。 |
さいごに
雪が磨いた仕込み水と、白壁の蔵に揺れる杉玉。川風が抜ける信濃川べりから、町なかの路地、田園の向こうの山並みまで――新潟の風景には、いつも日本酒の気配が寄り添っています。淡麗で端正、ときにふくよか。越後杜氏の手しごとと、新潟の米と水が重なって生まれる一杯には、この土地の四季と暮らしのリズムが静かに息づいています。
グラスを傾けるたび、雪どけの清らかさ、海や田畑の恵み、そして蔵人たちの粘り強い情熱が、やさしい余韻となって立ち上がる――それが「酒どころ・新潟」の醍醐味。今日の旅路が、あなたの毎日の食卓に寄り添う“好きな一本”との出会いになりますように。次に訪れる季節には、また違う表情の新潟酒が待っています。