2025年 夏の嵐山へ|この夏しかできない“特別な体験”(保津川下りなど)

🕓 2025/4/24
#観光地

嵐山の夏おすすめスポットを詳しく解説

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 目次

  1. 夏の嵐山おすすめ観光スポット
  2. 夏にしか体験できないアクティビティ・イベント
  3. 最新の期間限定イベント・祭り(2025年夏)
  4. 夏の嵐山の楽しみ方・モデルコース提案


はじめに

川風が頬をなで、竹林の葉がささやき、苔庭に差し込む木漏れ日が心を潤す。
京都・嵐山の夏は、ただの「観光」ではありません。五感で感じる“涼”と“体験”が詰まった、一期一会の旅が待っています。

本記事では、そんな嵐山の夏の魅力を徹底的に掘り下げ、
「この時期だからこそ訪れるべきスポット」
「夏限定のアクティビティ・イベント情報」
「実際に楽しめるおすすめモデルコース」まで、リアルで濃厚な体験ベースでご紹介しています。

「せっかく行くなら、ありきたりじゃない“夏の嵐山”を味わいたい」そんなあなたのための、旅のガイドです。



 

1. 夏の嵐山おすすめ観光スポット 

京都・嵐山は「風景」「文化」「涼」を兼ね備えた、日本屈指の観光エリア。
特に夏は、竹の葉が風にそよぎ、川面が涼を運び、苔や青もみじが瑞々しく輝く季節です。
ここでは、夏だからこそ訪れたい嵐山の厳選5スポットをご紹介します。

 1. 嵐山竹林の小径

〜夏でも風が通り抜ける、自然のクーラー〜

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約400メートルに渡って続く青竹のトンネル。
日差しの強い夏でも竹が作る日陰と風通しの良さで、まるで天然のクーラーのような快適さを体感できます。

道を歩けば、竹の葉が揺れる音、木漏れ日、涼やかな空気が心を静めてくれます。
観光客で賑わう日中とは違い、**早朝(7時〜9時)**は訪れる人も少なく、幻想的な静寂の中で写真撮影や散策が可能です。

  • 所要時間:徒歩で約10分〜15分

  • アクセス:嵐電「嵐山駅」またはJR「嵯峨嵐山駅」から徒歩10分

 

 2. 天龍寺と曹源池庭園

〜青もみじと蓮が描く、涼と静寂の世界遺産〜

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世界遺産・天龍寺は、臨済宗の大本山であり、嵐山観光の中心地。
その境内に広がる曹源池庭園は、嵐山を借景とした池泉回遊式の庭園で、夏は一面に青もみじが生い茂り、蓮の花が咲く幻想的な風景が広がります。

池に映る緑と、空の青が溶け合うような光景は、夏ならではの涼を感じさせてくれます。
庭園内には風が通り抜ける東屋や縁側もあり、座ってのんびり眺めるだけでも贅沢な時間が流れます。

  • 拝観料:庭園500円(本堂共通券 800円)

  • 拝観時間:8:30〜17:30(受付終了17:00)

 

 3. 渡月橋と桂川河畔

〜夕涼みに歩きたい、風と光の名所〜

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**嵐山を象徴する「渡月橋」**は、桂川(大堰川)にかかる長さ155メートルの橋。
平安時代に架けられたとされ、その名の由来は「満月が橋を渡っていくように見えた」という優美な逸話から。

日中は観光客で賑わう場所ですが、夕暮れ時は特におすすめです。
暑さがやわらぎ、桂川の川面を渡る風とともに、夕陽が山に沈む絶景を楽しめます。
橋の上から望む嵐山の稜線と川の流れは、写真映えも抜群。河原に腰を下ろして過ごす人も多く、自然の中で時間が緩やかに流れます。

  • 観光時間の目安:早朝 or 夕方が◎

  • 周辺にカフェ・ベンチ・屋形船乗り場もあり

 

 4. 大河内山荘庭園

〜竹林奥にひっそり佇む、苔と茶の贅沢庭園〜

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竹林の小径の奥に、観光客の喧騒から離れた静かな場所に広がる庭園が「大河内山荘」。
昭和初期の名優・大河内傳次郎が建てた別荘跡で、約2万平方メートルにわたる広大な庭園と茶室があります。

夏には庭の苔が一層濃くなり、青もみじが頭上を覆う緑の天井のような景観が広がります。
拝観料には抹茶とお茶菓子が含まれており、庭を眺めながら涼を楽しむ、上質なひとときを過ごせます。

  • 拝観料:1,000円(抹茶付き)

  • 庭園内からは京都市街を一望できる絶景あり

 

 5. 祇王寺(ぎおうじ)

〜緑に包まれる、苔と竹と伝説の寺〜

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嵯峨野の奥地、苔と竹に包まれた隠れた名刹。
平清盛に愛されていた白拍子・祇王が出家し余生を過ごした寺として知られ、文学的情緒にも満ちた空間です。

夏は一面の苔庭がまるで緑の絨毯のように広がり、苔の上に落ちる木漏れ日や風鈴の音が、心に涼を運んでくれます。
寺自体はこぢんまりとしているため、団体客も少なく、静かに自然を感じたい人にとって最適な避暑地です。

  • 拝観料:300円

  • 所要時間:ゆっくり見ても20分ほど(静かに過ごすのがおすすめ)

【 夏の嵐山おすすめ観光スポット【詳細比較表】 】

スポット名 特徴・見どころ 涼しさ度
嵐山竹林の小径 竹と風の音に癒される自然のクーラー ★★★★★
天龍寺と曹源池庭園 青もみじと池に映る夏の絶景。蓮の花も楽しめる ★★★★☆
渡月橋と桂川河畔 川風と夕焼けの美しさ。写真撮影や夕涼みに最適 ★★★☆☆
大河内山荘庭園 苔と青楓に囲まれた別世界で抹茶を一服 ★★★★☆
祇王寺 苔の庭と竹林が広がる静寂の避暑地。歴史と伝説の舞台 ★★★★★

 

 


2. 夏にしか体験できないアクティビティ 

夏の嵐山は、「ただ見る」だけじゃない!
涼しさ、伝統、スリル、幻想的な光景…ここでしか味わえない体験が満載です。

この記事では、夏限定のアクティビティ・イベントを厳選してご紹介します。2025年の開催スケジュールが発表されているものは、目安も明記しています。

 1. 鵜飼い観覧(うかい)

炎の灯りと鵜匠の技が夜の嵐山を照らす

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夏の夜、桂川を幻想的な世界へ変える伝統漁法「鵜飼」。
松明の揺れる光の中、鵜匠が鵜を操って鮎を捕る様子は、まるで千年前から時が止まったかのような光景です。

屋形舟に乗って間近で見られる「鵜飼観覧船」(乗合大人2,300円)は、納涼を兼ねた最高の夏の風物詩。風鈴や提灯が揺れる船内では、飲食物の持ち込みも可能で、非日常の一夜を体験できます。

  • 【開催期間】2025年7月1日(月)〜9月23日(火・祝)
  • 【場所】嵐山・桂川(大堰川)
  • 【出発時刻】19:00 / 20:00(9月は18:30 / 19:30)※天候により中止あり

 

 2. 保津川下り

渓谷のスリルと涼しさを満喫!究極の「川のアトラクション」

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京都・亀岡から嵐山までを、船頭さんの巧みな舵さばきで下るスリル満点の「保津川下り」。
夏は水かさも高く、急流と水しぶきで体感温度がグッと下がります。

川を吹き抜ける風、切り立つ峡谷、時折見える野生動物、そして「前の人がびしょ濡れになるスプラッシュゾーン」…!
まさに天然のアトラクションです。船上での会話も自然と弾みます。

  • 【開催期間】通年運行(夏は特に人気)
  • 【所要時間】約2時間
  • 【料金】大人4,100円 / 小人2,700円(2025年春時点)

 

 

 3. 嵐電「妖怪電車」

夜の嵐山におばけが出る!?大人も笑える肝試し列車

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真夏の恒例、「妖怪電車」が今年も走る!?
車内は提灯とおばけ装飾に包まれ、沿線の妖怪キャラが突如登場する、乗って楽しい肝試し列車

仮装して乗車すると記念グッズがもらえるなど、ファミリーやカップルにも人気。
スタッフがリアルに演じる「ぬらりひょん」や「一反木綿」は、子どもだけでなく大人も思わず笑ってしまうクオリティ

  • 【運行期間】2025年8月中旬予定(例年4日間)
  • 【運行区間】嵐電嵐山駅〜四条大宮駅間
  • 【運行時刻】17:30頃〜21:00(1日5便)
  • 【乗車料金通常運賃のみ(大人300円)

 

 4. 嵯峨野トロッコ列車「風鈴トロッコ」

風鈴の音と保津峡の絶景が織りなす“走る納涼祭”

 

保津峡を走る観光列車・嵯峨野トロッコに、夏だけ登場する「風鈴列車」。
車内には色とりどりの風鈴が揺れ、涼やかな音色と渓谷の景色が心を癒してくれます。

途中の**「トロッコ保津峡駅」で約30分停車**し、展望台で風鈴に願い事を短冊で結ぶ体験も。
山風と夕焼けが交差するひとときは、夏の思い出に刻まれるはずです。

  • 【運行日】2025年8月10日(土)・11日(日)予定
  • 【運行時間】夕方発の特別便(17:00頃〜)
  • 【料金】通常運賃+300円前後(例年ベース)

 

 5. 愛宕山・千日詣り(せんにちまいり)

真夜中に登る"一生分のご利益"ナイトハイク

明日は愛宕山で火の用心、「千日詣り」です。 - 保津川下りの船頭さん

嵐山の奥、標高924mの愛宕山にある「愛宕神社」では、7月31日夜から8月1日未明にかけて登拝する特別行事が行われます。
この日に参拝すれば、1回で1000日分の火難除けのご利益があるとされ、多くの参拝者が懐中電灯を手に登山道を登ります。

山頂では提灯の灯りに照らされた社殿と、朝焼けに染まる京都盆地を望むことができます。
真夜中の登山は大変ですが、心身ともに“整う”感覚と、信仰の力を感じる特別な体験です。

  • 【開催日】2025年7月31日(木)夜〜8月1日(金)未明
  • 【登山時間】約2〜3時間(片道)
  • 【場所】愛宕山(標高924m)・愛宕神社
  • 【目的】火伏せの神に「千日分」のご利益祈願

 

【 夏限定体験アクティビティ比較表 】

体験名 内容の特徴 開催期間 所要時間
鵜飼い観覧 伝統漁と篝火が照らす幻想的な夜 7月1日〜9月23日 約1時間半
保津川下り 急流×渓谷×水しぶき!天然アトラクション 通年(夏が人気) 約2時間
妖怪電車(嵐電) 仮装&お化け!笑って涼む夜限定イベント 8月中旬(4日間) 約20分
風鈴トロッコ列車 音と風の“走る納涼祭” 8月10・11日(予定) 約1.5時間
愛宕山・千日詣り 真夜中のご利益登山で“心も燃える” 7月31日夜〜8月1日朝 登山片道2-3h

 

 

 


3. 最新の期間限定イベント・祭り(2025年夏) 

京都・嵐山の夏は、ただの観光地では終わりません。
川面に揺れる灯籠の火、山々に浮かぶ送り火、そして地域の人々と触れ合える夏祭り…。
一年の中でも**「今だけ」「ここだけ」**の特別な催しが、訪れる人々を待っています。

幻想的な夜の行事から、季節を楽しむ体験型イベントまで、一度は見たい・参加したい夏限定の体験を、正確なスケジュールやアクセス、現地ならではの知って得する情報とあわせてご紹介します。

 1. 嵐山灯籠流しと五山送り火「鳥居形」

幻想的な灯籠と送り火の共演

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毎年8月16日に行われる「五山送り火」の一環として、嵐山中ノ島公園では灯籠流しが開催されます。​灯籠流しは19:00~21:00頃まで行われ、20:20には「鳥居形」の送り火が点火されます。​灯籠一基は1,200円で、水塔婆一枚が付いています。​追加の水塔婆は1枚300円で購入可能です。​幻想的な雰囲気の中、先祖の霊を送り、夏の終わりを感じることができます。​

お役立ち情報:

  • アクセス: 市バス28系統「嵐山公園」下車、阪急電車「嵐山駅」または嵐電「嵐山駅」から徒歩すぐ。

  • 混雑状況: 五山送り火と重なるため、夕方から混雑が予想されます。早めの到着がおすすめです。

  • 注意点: 天候や川の水位により、灯籠流しが中止される場合があります。​


 

 

 


4. 夏の嵐山の楽しみ方・モデルコース提案 

静けさの朝、緑に染まる庭園、川風が吹き抜ける午後、そして灯火が揺れる夜。
夏の嵐山には、「今」しか出会えない涼と体験が詰まっています。

このページでは、そんな嵐山の魅力を最大限に味わえる季節限定のモデルコースを3つご紹介。
「定番をじっくり巡る王道コース」「夏らしいアクティビティ満載の体験型コース」「夕暮れから幻想の夜を楽しむゆったりコース」など、旅の目的やスタイルに合わせて選べる内容です。

 ①|王道の涼スポット満喫コース

竹と苔と川風、嵐山“夏の定番”だけを丁寧に巡る王道プラン。

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夏の嵐山といえば、まずはこれ。
涼やかな竹林、苔に包まれた寺、川沿いの風――。
“間違いない”スポットを早朝から夕方まで、静かに心地よく巡れる初めての方にも最適なコースです。
写真映えもバッチリで、浴衣での散策にもぴったり。

🕒 所要時間:約6〜7時間|🧭 難易度:★☆☆|🎐 夏体験:3〜4スポット

時間帯 行程 内容解説
8:00〜9:30 天龍寺・竹林の小径 風が通り抜ける朝の竹林はまるで天然のクーラー。観光客が少ない早朝がおすすめ。
9:30〜10:30 野宮神社〜祇王寺 神秘的な黒木鳥居と、苔の絨毯に包まれる静寂の寺で、ひと味違う“涼”体験を。
11:00〜12:00 大河内山荘+抹茶 高台の庭園と抹茶セットで、優雅なひと休み。視界いっぱいの緑に癒される時間。
12:30〜13:30 川沿いカフェで納涼ランチ 桂川沿いの風通しの良いテラス席で、冷やしそば・かき氷など夏らしい昼食。
14:00〜15:00 嵐山駅「キモノフォレスト」 涼やかな京友禅ポールのアートを浴衣で巡る。駅直結でアクセスも◎。

 

 ②|涼 × アクティブ体験コース

夏の嵐山を動きながら楽しみたい人向けの、体験重視プラン。

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静かなだけが嵐山じゃない!
急流に乗り、伝統工芸を手作りし、妖怪列車で笑う――
体を動かしながら、“夏だからこそできる体験”を詰め込んだ、アクティブ派のための1日。
友達同士やファミリー旅にもおすすめの、汗と笑顔があふれるプランです。

🕒 所要時間:約7〜8時間|🧭 難易度:★★☆|🎐 夏体験:4〜5スポット

時間帯 行程 内容解説
8:30〜9:30 天龍寺〜竹林の小径 涼を感じながら心を落ち着ける朝の散歩。
10:00〜11:30 保津川下り(亀岡〜嵐山) 夏に人気のスプラッシュアクティビティ。急流×清流の舟旅で爽快感抜群。
11:30〜12:30 渡月橋周辺ランチ 舟着場近くの冷製うどん・京料理店で昼食。
13:00〜14:30 和菓子 or 竹細工体験 甘春堂や石川竹店などで、手作り体験&お土産ゲット。
15:00〜16:00 嵐電 妖怪電車で嵯峨野一周 夏限定の遊び心満載列車。仮装・写真も楽しめる、ゆるっと面白体験。

 

 ③|幻想の夜景と伝統体験コース

午後からのんびりスタートで、夜までじっくり楽しむ“納涼×伝統”の夕暮れ旅。

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朝はゆっくり、午後から浴衣で街に出て、風鈴や苔庭をめぐる。
夕食の後は、鵜飼いの篝火と共に、京都の夜へ――。
喧騒を避けつつ、夜までじっくり嵐山を楽しみたい大人にぴったりの“夏の宵プラン”です。
デートやご夫婦での旅にも人気。

🕒 所要時間:約5〜6時間|🧭 難易度:★☆☆|🎐 夏体験:2〜3スポット(+夜イベント)

時間帯 行程 内容解説
13:00〜14:00 嵐山駅〜キモノフォレスト 浴衣レンタルで旅を彩る準備。駅直結で映えるスポットからスタート。
14:00〜15:00 祇王寺〜大河内山荘 夏の青もみじと苔庭をのんびり巡る、静かな午後の涼感散策。
15:30〜16:30 カフェで早めの夕食 or 甘味 ひんやりスイーツや川沿いで軽食を取りつつ、日没待ち。
17:00〜18:30 鵜飼観覧(屋形船) 鵜匠と篝火が織りなす幻想の伝統行事。灯りと風に包まれる特別な夜へ。
19:00〜 五山送り火(8/16限定) タイミングが合えば、鳥居形の送り火と灯籠流しを一緒に鑑賞。

 

 


 さいごに 

ここまでご紹介した夏の嵐山には、単なる観光以上の魅力があります。
それは、「涼」を感じ、「伝統」に触れ、「自然」とともに心をほどく体験が、確かにそこにあるということ。

忙しない日常から少し離れて、静かに、そして豊かに流れる時間の中へ。
竹の音、川の光、篝火の揺れ。どれもがこの季節、この場所でしか出会えないものです。

今年の夏は、旅の行き先に「嵐山」と書いてみませんか?
あなたの“夏の記憶”が、この街で色濃く刻まれることを願っています。