🕓 2025/2/2
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長崎ランタンフェスティバルの見どころを詳しく解説
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目次
はじめに
長崎の冬を幻想的な光で彩る「長崎ランタンフェスティバル」は、毎年多くの観光客が訪れる日本有数の冬の祭典です。中国の旧正月(春節)を祝う行事として始まり、現在では長崎市を代表するイベントのひとつとなっています。町全体が約15,000個もの色鮮やかなランタンに包まれ、歴史と文化が融合した幻想的な空間が広がります。
本記事では、長崎ランタンフェスティバルの概要や見どころ、歴史や由来、そして2025年の最新情報までを詳しくご紹介します。訪れる際の参考になる情報を網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 長崎ランタンフェスティバルとは
長崎ランタンフェスティバルは、長崎市で毎年開催される冬の風物詩で、中国の旧正月(春節)を祝う行事として始まりました。もともとは長崎新地中華街の人々が街の振興のために行っていた「春節祭」を、1994年から「長崎ランタンフェスティバル」として規模を拡大し、現在では長崎の冬を彩る一大イベントとなっています。
2025年のフェスティバルは、1月29日(水)から2月12日(水)までの15日間にわたり開催され、市内中心部は約15,000個のランタンや多彩なオブジェで幻想的に彩られます。
期間中、多彩なイベントも開催されます。特に注目すべきは「皇帝パレード」で、清朝時代のお正月に皇帝・皇后が町中に出かけ、民衆と新年を祝う様子を再現したものです。総勢約150名が豪華な中国衣装をまとい、華やかなパレードを繰り広げます。 また、江戸時代に実際に行われていた「媽祖行列」も再現され、航海安全の神とされる媽祖を祀る行列が市内を練り歩きます。
2025年のフェスティバルでは、人気アニメ「薬屋のひとりごと」とのコラボレーション企画が実施され、スタンプラリーやコラボグッズの販売、キャラクターをモチーフにしたランタンの展示などが予定されています。
長崎ランタンフェスティバルは、長崎の歴史と文化、そして中国の伝統が融合した独特のイベントで、毎年多くの観光客が訪れます。幻想的なランタンの光と多彩な催しを通じて、長崎の冬を存分に楽しむことができます。
2. 長崎ランタンフェスティバルの見どころ
長崎ランタンフェスティバルは、毎年冬に長崎市内を約15,000個のランタンで彩る大規模なイベントです。2025年は1月29日(水)から2月12日(水)まで開催され、市内各所で多彩な見どころが展開されます。
【 主な会場と見どころ 】
・長崎新地中華街会場(湊公園):
湊公園は、長崎ランタンフェスティバルの中心的な会場で、毎年テーマに沿ったメインオブジェが設置されます。大小さまざまなランタンが公園内を彩り、訪れる人々を幻想的な世界へと誘います。初日の点灯式や期間中の多彩なステージイベントもここで開催され、フェスティバルのハイライトを楽しむことができま。
・中央公園会場:
中央公園会場は、家族連れに人気のスポットで、動物をテーマにした色鮮やかなオブジェが多数展示されています。子供たちが喜ぶ仕掛けやデザインが施されており、記念撮影のスポットとしても最適です。また、毎日ステージイベントが開催され、賑やかな雰囲気の中で多彩なパフォーマンスを楽しむことができます。
・新地中華街:
新地中華街は、頭上に無数のランタンが吊るされ、異国情緒あふれる景観が広がります。赤や金色のランタンが連なる光景は圧巻で、訪れる人々を中国の旧正月の雰囲気に包み込みます。中華街ならではのグルメやショッピングも楽しめ、昼夜を問わず多くの人々で賑わいます。
・銅座川:
銅座川沿いには、桃色のランタンが美しく飾られ、川面に映る光が幻想的な雰囲気を醸し出しています。川沿いを散策しながら、柔らかなピンクの光に包まれる体験は、他の会場とは一味違ったロマンチックなひとときを提供します。
・中島川公園(眼鏡橋周辺):
中島川公園は、長崎市を代表する観光名所である眼鏡橋の近くに位置しており、ランタンフェスティバル期間中には幻想的な光景が広がります。この会場では、黄色いランタンが主に飾られています。これらのランタンは川面に映り込み、幻想的な風景を創り出します。特に夜になると、その美しい光景は訪れる人々を魅了し、カメラを手にした観光客が多く見られます。
【 注目のイベント 】
・皇帝パレード:
清朝時代のお正月に、皇帝と皇后が町中に出かけ、民衆と共に新年を祝う様子を再現した華やかなパレードです。皇帝・皇后の御輿を中心に、旗隊など総勢約100名が豪華な中国衣装を身にまとい、市内を練り歩きます。このパレードは、長崎ランタンフェスティバルの目玉イベントの一つとして、多くの観光客に親しまれています。 代わりに皇帝・皇后役によるトークショーが湊公園で行われます。
・媽祖行列:
江戸時代、長崎に入港した唐船の乗組員たちが、航海安全の神「媽祖(まそ)」を唐寺の媽祖堂に安置するまでの行列を再現したものです。伝統的な衣装をまとった参加者が市内を練り歩き、歴史的な雰囲気を感じられます。
・変面ショー:
中国四川省の伝統芸能である「変面」は、瞬時に仮面を変える独特のパフォーマンスです。長崎孔子廟で期間中毎日公演され、その神秘的な技術は観客を魅了します。この技術の仕掛けは中国の国家機密とされており、その神秘性も相まって多くの人々を引きつけています。
さらに、2025年のフェスティバルでは、人気アニメ『薬屋のひとりごと』とのコラボレーションが決定しており、スタンプラリーやコラボグッズの販売、キャラクターをモチーフにしたランタンの展示などが予定されています。
3. 長崎ランタンフェスティバルの歴史と由来
長崎ランタンフェスティバルは、長崎市の冬を彩る一大イベントとして知られています。その歴史と由来を、西暦ごとに主要な出来事を挙げて詳しくご紹介します。
1. 1986年:牌楼の建設と「灯籠祭」計画の始動
※イメージ画像
1986年、長崎新地中華街に中華門(牌楼)が完成しました。この門の建設は、会楽園店主・林照雄氏(長崎新地中華街商店街振興組合初代理事長)の強い意欲により実現しました。彼は、観光客から「中華街はどちらの方向ですか?」と尋ねられた経験から、中華街の象徴となる門の必要性を痛感し、建設を推進しました。
中華門の完成を契機に、中華街振興組合は観光振興策として、春節(旧正月)と元宵節を組み合わせた「灯籠祭」の開催を計画しました。
2. 1987年:初の「灯籠祭」開催
※イメージ画像
1987年、長崎新地中華街は中華門完成1周年を記念して、初めての「春節祭」を開催しました。このイベントでは、ビニール製のランタン約300個を飾り、中国獅子舞、ちゃんぽんの早食い競争、チャイナ服姿のお嬢さんとの写真撮影、中国粥の無料提供など、素朴ながら多彩な催しが行われました。
これらの取り組みは観光客から好評を博し、以降、毎年恒例の行事として定着していきました。
3. 1994年:長崎ランタンフェスティバルとしての正式な始動
※イメージ画像
1994年、長崎市の観光戦略の一環として、「春節祭」は「長崎ランタンフェスティバル」と名称を改め、正式な観光イベントとして位置づけられました。この年のテーマは「NAGASAKIに息づく異国CHINA」で、新地中華街、湊公園、浜町アーケードが赤を基調とした中国提灯で彩られ、多彩なイベントが行われました。
特に、中国服を着た子供たちのパレードや、中国獅子舞、龍踊りなどがフェスティバルを盛り上げました。
4. 2008年:過去最高の集客数を記録
※イメージ画像
2008年に開催された第15回長崎ランタンフェスティバルは、2月7日から2月21日までの15日間にわたり行われました。この年の来場者数は約91万人に達し、経済波及効果は約93億円と報告されています。
これらの数値は、前年の来場者数約92万人、経済波及効果約90億円と比較して若干の減少を示していますが、それでもなお、フェスティバルの規模と影響力の大きさを物語っています。
5. 2018年:さらなる盛況
※イメージ画像
2018年の長崎ランタンフェスティバルでは、2月24日に行われた皇帝パレードに、長崎市出身で当時欅坂46のメンバーであった長濱ねるさんが皇后役として参加しました。
この特別な出演が話題を呼び、期間中の来場者数は過去最高の106万人を記録しました。 この大規模な集客により、長崎市内の観光業や関連産業にも大きな経済効果がもたらされました。
さいごに
長崎ランタンフェスティバルは、中国の春節を祝う伝統と長崎の異国情緒が融合した、唯一無二の冬の祭典です。幻想的なランタンの光に包まれながら、歴史ある町並みや異国文化を楽しむことができる貴重な機会となっています。
2025年のフェスティバルも、皇帝パレードや媽祖行列、変面ショーなどの伝統的な催しに加え、新たなコラボレーション企画が加わり、さらに見どころ満載の内容となっています。期間中は市内各所でイベントが開催され、多くの人々が訪れるため、事前の計画をしっかり立てておくことをおすすめします。
長崎の冬を彩るこの美しい祭典に、ぜひ足を運んでみてください。色鮮やかなランタンの灯りとともに、特別な時間を過ごせることでしょう。