【名古屋城×日本酒】酒蔵巡りで地酒を堪能!名古屋と日本酒を満喫する旅

🕓 2025/4/13
#日本酒

名古屋城で歴史に浸り、地酒で味わう尾張の粋なひととき

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 目次

  1. 名古屋城の歴史と見どころ
  2. 名古屋城のおすすめ酒蔵
  3. 名古屋城周辺の日本酒おすすめセレクション
  4. 名古屋城と酒蔵を巡るモデルコース

はじめに

戦国から江戸へ。徳川家康が築いた壮麗な城郭「名古屋城」は、尾張徳川家の居城として、近世の日本を象徴する歴史舞台の一つです。その城下町には、もう一つの文化遺産——地酒の世界が静かに根を張り続けています。名古屋市内とその近郊には、都市部とは思えないほど個性豊かな酒蔵が点在し、伝統を受け継ぐ杜氏たちの技と情熱によって、今もなお芳醇な一献が醸されています。

本記事では、「名古屋城の歴史と見どころ」を起点に、城の周辺に広がる地酒文化、訪問可能な酒蔵、そしておすすめの日本酒セレクションを網羅的に紹介します。さらに、観光と地酒巡りを効率よく楽しめるモデルコースもご提案。歴史と味覚が交差する、名古屋ならではの一日をお楽しみください。



 

1. 名古屋城の歴史と見どころ 

尾張徳川家の威光が息づく、金鯱輝く名城

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愛知県・名古屋市の中心にそびえる名古屋城は、江戸幕府を開いた徳川家康の命により、1610年(慶長15年)から築城が始まった近世城郭です。天下普請によって全国の大名が工事に動員され、1612年には5層の天守が完成。以後、尾張徳川家の居城として、江戸時代を通じて中部の政治・経済・文化の中心として発展しました。

最大の象徴は、天守に輝く金の鯱(しゃちほこ)。火災除けのお守りとされるこの黄金の鯱は、名古屋城のみならず、名古屋市全体のシンボルとしても親しまれています。戦災で天守は焼失しましたが、戦後に外観を復元。本丸御殿は2018年に忠実に復元され、豪華絢爛な武家文化が体感できる空間として人気を集めています。

現在の名古屋城は、歴史・文化・建築美が融合した都市観光のハイライト。名古屋めしや地酒と合わせて、城下の風情とともにその魅力を満喫しましょう。

 1. 見どころ 1|金の鯱と復元天守閣

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名古屋城といえば、屋根に輝く金の鯱が象徴的な存在。戦災で焼失後、1959年に鉄筋コンクリートで復元された天守には、往時の威容を今に伝える2体の金鯱が設置されています。1体あたりの高さは約2.6メートル、重さは約1.2トン。火除けと権威の象徴として、戦国から江戸への移行を象徴しています。

 

 2. 見どころ 2|本丸御殿の豪華な障壁画と建築美

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2018年に全体復元された本丸御殿は、江戸時代の書院造を忠実に再現。藩主の住まい兼政庁として使われた空間には、狩野派の絵師が手掛けたきらびやかな障壁画、精緻な欄間や金具が再現され、豪華絢爛な武家文化の粋が詰まっています。内部は靴を脱いで畳の上を歩く形式で、まるで藩主になったかのような体験が味わえます。

 

 3. 見どころ 3|国重文の現存建築:3つの隅櫓と表二之門

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名古屋城では、戦災を免れた3つの隅櫓(西南・西北・東南)と、表二之門が国の重要文化財として現存。中でも西南隅櫓は、小天守並みの規模を持ち、防御の要としての役割を果たしてきました。これらの遺構は、江戸時代の築城技術や構造を今に伝える貴重な建造物です。

 

 4. 見どころ 4|清正石と石垣の技巧

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加藤清正が築いたと伝えられる清正石は、名古屋城内でも最大級の石垣のひとつ。巨石を用いた石垣は「打ち込みハギ」と呼ばれる手法で積まれ、強度と美しさを兼ね備えた構造美が堪能できます。石垣の角度や隅部の曲線にも注目すると、職人たちの技術の高さが感じられるはず。

 

 5. 見どころ 5|名古屋城と文化財再生の象徴

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名古屋城は、戦災で失われた建物の再建・復元を通して、日本の文化財保護の象徴的な存在となっています。本丸御殿の復元には、古図・古写真・資料を基に、伝統技術を用いた「現物主義」で取り組まれました。これは単なる再現ではなく、現代に生きる歴史の再生。文化の持続可能性を考えるうえでも重要な事例となっています。

 

【名古屋城の基本情報】

項目 内容
所在地 愛知県名古屋市中区本丸1-1
アクセス 地下鉄名城線「名古屋城駅」7番出口から徒歩約5分
開園時間 9:00〜16:30(本丸御殿への入場は16:00まで)
休園日 年末年始(12月29日〜1月1日)
観覧料 大人500円、中学生以下無料
バリアフリー対応 本丸御殿・天守周辺はスロープあり、車椅子貸出あり(要確認)

 

 

 

 



2. 名古屋城周辺のおすすめ酒蔵 

城下に根ざす、愛知の地酒文化と蔵元の情熱

名古屋城の周辺には、都市部にありながらも伝統の酒造りを守る老舗の酒蔵が点在しています。名古屋城の見学とあわせて訪れることで、名古屋ならではの酒文化に触れることができるでしょう。特に、アクセスの良さと独自の醸造哲学を持つ下記の酒蔵は、観光と地酒体験の両方を楽しみたい方におすすめです。

 1. 金虎酒造|都市に息づく老舗の酒蔵

top_shop_04出展:https://kintora.jp/

金虎酒造(きんとらしゅぞう)は、名古屋市北区に蔵を構える創業明治24年(1891年)の老舗酒蔵です。都市部にありながら、地下120メートルから汲み上げる良質な伏流水と、愛知県産の酒米「夢吟香(ゆめぎんが)」を使用した地酒造りで知られています。

代表銘柄の「金虎」は、名古屋らしい力強さとキレの良い味わいが特徴。ほかにも「虎変」や限定品の大吟醸など、多彩なラインナップが揃っています。蔵では見学や試飲も可能(要予約)で、酒造りの背景や味わいの奥行きを直接体感できます。

項目 内容
蔵元名 金虎酒造(名古屋市北区)
創業年 明治24年(1891年)
主な銘柄 金虎、虎変、夢吟香シリーズなど
特徴 都市型酒蔵、木曽川系伏流水と愛知県産酒米を使用
見学 可(要事前予約)
試飲 可(内容・料金は要確認)
アクセス 地下鉄名城線「志賀本通駅」より徒歩約15分

 

 2. 東春酒造|尾張の伝統を受け継ぐ「東龍」の蔵

s3_img2出展:https://www.azumaryu.co.jp

東春酒造(とうしゅんしゅぞう)は、名古屋市守山区にある創業140年以上の蔵元で、代表銘柄「東龍(あずまりゅう)」で知られています。地元の酒米「若水(わかみず)」を使った純米吟醸酒や、伝統的な手仕込みによる醸造にこだわり続けているのが特徴です。

中でも「東龍 純米吟醸 龍田屋」は、バランスの良い旨みとキレが魅力。試飲は蔵内の直売所で可能(営業状況に応じて要確認)。地元愛が込められた酒造りに触れられる、穴場的なスポットです。

項目 内容
蔵元名 東春酒造(名古屋市守山区)
創業年 明治10年(1877年)
主な銘柄 東龍(純米吟醸 龍田屋など)
特徴 若水や夢吟香など地元米使用、伝統的な手作業による仕込み
見学 可(要予約・営業状況により変動あり)
試飲 可(直売所にて、営業日要確認)
アクセス JR中央線「新守山駅」から徒歩約15分

 

 3. 神杉酒造|安城の地で「人生劇場」を醸す老舗蔵

index_02出展:https://www.kamisugi.co.jp

名古屋市からは少し離れますが、愛知県安城市にある**神杉酒造(かみすぎしゅぞう)**も訪れる価値のある酒蔵です。代表銘柄「神杉」や「人生劇場」は、地元産の米と地下水を使用したしっかりとした味わいが特徴です。

近年は酒米「夢吟香」を使用したフルーティーな純米酒にも注力しており、伝統と革新の両面を持ち合わせた酒造りが魅力。酒蔵見学や試飲は事前予約制となっており、地酒ファンにとっては外せない立ち寄り先です。

項目 内容
蔵元名 神杉酒造(愛知県安城市)
創業年 明治4年(1871年)
主な銘柄 神杉、人生劇場、夢吟香 純米など
特徴 地元米と地下水使用、バランスの取れた飲み口
見学 可(要予約)
試飲 可(直売所にて)
アクセス JR東海道本線「安城駅」からタクシー約10分

 

 

 

 



3. 名古屋城周辺の日本酒おすすめセレクション 

名古屋城を訪れたらぜひ味わいたい、尾張の地酒たち

名古屋城観光の合間に立ち寄れる酒蔵や飲食店、酒店では、愛知の風土と職人の技が育んだ個性豊かな日本酒を楽しめます。このセクションでは、特におすすめしたい地酒をセレクトし、「味わい」「飲み方」「相性料理」といった切り口でご紹介します。地酒との出会いは、旅の楽しみをさらに深めてくれることでしょう。

 1. 金虎 純米大吟醸|金虎酒造(名古屋市北区)

名古屋市北区で130年以上にわたって酒造りを続ける金虎酒造の代表的な銘柄。地元の酒米「夢吟香」を使用した純米大吟醸は、ふくよかな旨味と華やかな吟醸香が魅力です。すっきりとした後味で、名古屋名物「ひつまぶし」などと好相性。

項目 内容
蔵元 金虎酒造(名古屋市北区)
種別 純米大吟醸
味わい 華やかな香り、やや甘口で米の旨味をしっかり感じる
飲み方 よく冷やして/ワイングラスで香りを楽しみながら
相性料理 ひつまぶし、天ぷら、白身魚の刺身など

 

 2. 東龍 純米吟醸 龍田屋|東春酒造(名古屋市守山区)

バランスの取れた旨味とキレのある辛口が特徴の一本。地元の酒米「若水」を使用し、丁寧に手作りされた味わいは、名古屋めしとのペアリングにも最適。落ち着いた飲み口で、酒好きの方にも人気の高い銘柄です。

項目 内容
蔵元 東春酒造(名古屋市守山区)
種別 純米吟醸
味わい 穏やかな吟醸香、米の旨味と辛口のバランスが良い
飲み方 冷酒〜常温
相性料理 味噌煮込みうどん、手羽先、焼き魚など

 

 3. 神杉 純米 夢吟香|神杉酒造(愛知県安城市)

愛知県の酒米「夢吟香」を100%使用し、軽やかでフルーティーな香りとキレのある味わいを実現。食中酒としても優秀で、素材の味を活かした料理とよく合います。特にきしめんや天ぷらとの相性が良く、食事とともにゆったりと楽しめる一本です。

項目 内容
蔵元 神杉酒造(愛知県安城市)
種別 純米酒(夢吟香使用)
味わい フルーティーで軽快、すっきりとした後味
飲み方 冷やして/常温
相性料理 きしめん、天ぷら、野菜の煮物など

 

【補足|どこで飲める?買える?】

名古屋城観光とあわせて、日本酒を味わったり購入できるおすすめスポットをご紹介します。観光ルートの中にぜひ組み込んでみてください。

店舗名 特徴 所在地・アクセス
金虎酒造 直売所 蔵元ならではの限定酒・試飲あり 地下鉄名城線「志賀本通駅」から徒歩15分
東春酒造 直売所 店舗での試飲・販売あり JR中央線「新守山駅」から徒歩約15分
酒泉洞堀一 地酒専門の酒販店。多彩な愛知の銘酒が揃う 地下鉄鶴舞線「浅間町駅」から徒歩10分
世界の山ちゃん 本店 手羽先と地酒を一緒に楽しめる居酒屋 名古屋駅・栄エリア
酒津屋 中店 角打ちスタイルで愛知の地酒が楽しめる 地下鉄「伏見駅」近く、栄からも徒歩圏内
 
 

 

 

 



4. 名古屋城と酒蔵巡りのモデルコース 

歴史と酒文化を一日で堪能する、名古屋ならではの周遊ルート

名古屋城の荘厳な歴史と、尾張が誇る地酒を一度に楽しめる観光プランをご提案します。徒歩・地下鉄など公共交通機関を活用しながら、名古屋の“武家文化”と“醸造文化”に触れられる、知的好奇心と味覚を満たす旅へ出かけましょう。

 ①|名古屋城と金虎酒造をめぐる歴史×地酒入門コース

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🕒 所要時間:約6〜7時間|🧭 難易度:★☆☆|🍶 試飲数の目安:1〜2ヶ所

歴史好きと日本酒初心者におすすめの王道ルート。午前中は名古屋城で江戸の歴史を堪能し、午後はアクセスのよい都市型酒蔵・金虎酒造で日本酒文化を体験。移動が少なく、観光効率のよいプランです。

時間帯 行程 内容
9:00〜12:00 名古屋城の見学 本丸御殿、天守閣、庭園をじっくり観光。
12:00〜13:00 昼食(城下・金シャチ横丁) 味噌カツやひつまぶしなど名古屋めしを堪能。
13:00〜13:45 地下鉄で志賀本通駅へ移動 名古屋城から地下鉄名城線で15〜20分ほど。
14:00〜15:30 金虎酒造 見学・試飲・買い物 酒造見学(要予約)、地酒の試飲、直売所でお土産探し。

 

 ②|名古屋酒通向け!じっくり飲み比べ堪能コース

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🕒 所要時間:約8時間|🧭 難易度:★★☆|🍶 試飲数の目安:2〜3ヶ所

地酒にとことん向き合いたい方におすすめのディーププラン。名古屋市内と近郊の複数酒蔵を巡りながら、各蔵の個性や違いを楽しみます。移動距離がやや長めなので、時間に余裕がある日程がおすすめです。

時間帯 行程 内容
9:00〜11:30 名古屋城ライト観光 本丸御殿や天守閣を中心に見学し、観光をコンパクトに。
11:30〜12:30 地下鉄+JRで守山区へ 東春酒造(東龍)まで公共交通で移動(※見学は要予約)
12:30〜13:30 酒蔵近隣でランチ ローカルな食堂や名古屋めしを提供する店舗で昼食。
13:30〜15:00 東春酒造 見学・試飲 若水仕込みの酒を堪能。蔵の歴史や哲学に触れる。
15:00〜16:30 金虎酒造へ移動 2軒目の蔵で風味の違いを比較しながら試飲。

 

 ③|栄でしめる!気軽に地酒と名古屋めしを楽しむ街ナカコース

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🕒 所要時間:約5〜6時間|🧭 難易度:★☆☆|🍶 試飲数の目安:2ヶ所+バー or 角打ち

観光時間が限られている方や、徒歩中心でゆったり楽しみたい方向けのプラン。酒蔵見学はせず、名古屋城観光と栄エリアでの地酒体験を組み合わせ、グルメと日本酒を気軽に楽しめます。

時間帯 行程 内容
9:00〜12:00 名古屋城観光 朝の空いている時間にじっくりと本丸御殿などを見学。
12:00〜13:00 金シャチ横丁でランチ 味噌煮込みうどん・味噌カツなどを地酒とともに楽しむ。
13:00〜14:00 地下鉄で栄へ移動 徒歩+名城線で栄駅へ(約20分)。
14:00〜15:30 栄で地酒専門店 or 日本酒バー 酒泉洞堀一や日本酒バーで飲み比べ。好みに出会えるかも?
15:30〜16:30 デパ地下でお土産選び 松坂屋や名古屋三越で地酒や酒器、名古屋銘菓を購入。

 

◆ モデルコース早見表(比較)

コース名 特徴 試飲数目安 移動距離 滞在時間
名古屋城×金虎 入門コース 初心者向け・王道 1〜2ヶ所 少なめ 6〜7時間
地酒を極める飲み比べハシゴ旅 上級者向け・複数蔵をめぐる 2〜3ヶ所 多め 8時間前後
栄でしめる街ナカ気軽プラン コンパクト・市内で完結 2ヶ所+店 少なめ 5〜6時間
 

 

 

 



 さいごに 

名古屋城の壮麗な天守と、尾張徳川家の歴史に触れたあとは、地元の風土と伝統が息づく酒蔵を巡って、一献を傾けてみてはいかがでしょうか。

名古屋には、都市の中心にありながら、地下水と地元米を活かして丁寧に酒を醸す蔵が存在します。それぞれの酒には、職人の想いと土地の物語が込められており、ひと口ごとに“尾張の時間”が流れます。

名古屋城と酒蔵巡り。どちらも名古屋を語るうえで欠かせない文化の一端です。あなたもこの街で、歴史と味覚が響き合う特別な時間を体験してみませんか。