松本城について|歴史や概要を詳しく解説

🕓 2024/8/10
#城

松本城の歴史や概要を詳しく解説

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 目次

  1. 松本城の概要
  2. 松本城の歴史
  3. 松本城の見どころ


はじめに

松本城は、長野県松本市に位置する日本の歴史的な城で、日本で最も古い現存する五重六階の天守を持ち、1594年に現在の形が完成しました。独特の黒漆塗りの外壁が特徴で、「漆黒の城・烏城」とも呼ばれています。この黒漆と白漆喰のコントラストが美しく、北アルプスを背景にした風景は絶景とされています。天守は五重六階建ての木造で、日本最古の連結複合式天守として知られています

この記事では、松本城の概要、歴史、そして見どころについて詳しくご紹介します。松本城の魅力を存分にお楽しみください。



 

1. 松本城の概要 

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松本城は、長野県松本市に位置する日本の歴史的な城で、日本で最も古い現存する五重六階の天守を持ち、1594年に現在の形が完成しました​。独特の黒漆塗りの外壁が特徴で、「漆黒の城・烏城」とも呼ばれています。この黒漆と白漆喰のコントラストが美しく、北アルプスを背景にした風景は絶景とされています​。天守は五重六階建ての木造で、日本最古の連結複合式天守として知られています。

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1504年に築かれた福島城を前身とし、戦国時代を経て現在の姿に整備されました。城の主な構造は江戸時代初期に完成し、徳川幕府の時代には松本藩の拠点として機能しました。1872年、明治政府の命令で多くの城が取り壊されましたが、地元の住民と市政府の努力により、松本城の天守は保存されました

多くの修復を経て、現在もその壮麗な姿を保っています。特に、1950年から1955年にかけて行われた大規模な修復工事により、天守や他の主要構造物が復元されました。1990年代以降も門や壁の再建が行われ、2011年の地震による被害も修復されています。

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日本の国宝に指定されている五つの城の一つであり、その独特の黒い壁と五重六階の天守が特徴です。城内には急な木製の階段や射撃窓があり、6階の展望台からは松本市や北アルプスの美しい景色を楽しむことができます。また、城の敷地内には茶室や博物館も併設されており、伝統的な日本文化を体験することができます。

 



 

 

 

2. 松本城の歴史 

松本城は戦国時代から現在に至るまでの長い歴史を持ち、多くの人々によって守られてきました。詳細を以下でご説明します。

  1. 築城の始まりと戦国時代

松本城の歴史は、戦国時代の初期に遡ります。永正年間(1504-1520年)に、信濃守護である小笠原氏が深志城として築城したのが始まりです。深志城は松本城の前身であり、現在の松本城の位置に築かれました。天文年間(1532-1555年)には、甲斐国の武田信玄が信濃国への侵攻を開始しました。

1550年には、深志城は武田氏によって攻略されました。信玄の家臣である馬場信春が城代として配置され、深志城は信濃支配の重要拠点となりました。信玄はこの城を支配下に置き、信濃一帯を統治するための拠点として利用しました​。

 

  2. 松本城の改名と天守の建設

松本城は1582年に武田氏が滅亡した後、織田信長の家臣である織田長益に引き継がれました。その後、1585年には石川数正が徳川家康から豊臣秀吉の家臣となり、1590年に松本に移封されました。石川数正とその息子康長による大規模な改修が行われ、城郭や城下町の整備が進められました​​。

石川数正は松本城の天守を築く計画を立て、息子の康長がこれを継承しました。文禄元年(1592年)から文禄3年(1594年)にかけて、大天守、乾小天守、渡櫓などの主要構造物が完成しました。この天守群は、家康に対する防衛拠点として重要な役割を果たし、近世城郭としての松本城の基礎が築かれました​。

 

  3. 江戸時代の松本城matsumoto_castle-010-1024x657

江戸時代には、松本城は松本藩の藩庁として機能しました。最初の城主である石川氏の後、小笠原氏、戸田氏、松平氏、堀田氏、水野氏などが城主を務めました。特に水野氏の時代には、総堀の拡張や城郭の整備が行われ、現在の松本城の基礎が築かれました​。

松本城は江戸時代を通じて藩の行政中心として利用され、藩主たちによる改修や増築が行われました。例えば、二の丸御殿の再建や城内の屋敷の整備などが行われました。また、歴代藩主によって学問所の設立や災害対策などの社会的なインフラの整備も進められました。

 

  4. 明治時代以降の保存活動run-down-1024x512

明治維新後、松本城は廃藩置県により廃城令が出され、取り壊しの危機に直面しました。1872年、松本城の天守は競売にかけられましたが、市川量造ら地元市民の尽力により買い戻されました。市川量造は天守の保存活動を推進し、松本博覧会を開催することで資金を集め、天守の破壊を免れることができました。

その後、天守の老朽化が進み、外装の損傷や基礎の腐食が問題となりました。これに対して、小林有也が中心となり「松本天守保存会」を設立し、募金活動を展開しました。1903年から1913年にかけて修復工事が行われ、天守の傾きや損傷部分が修理されました​。

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昭和に入ると、松本城は1930年に史跡に指定され、1936年には天守が国宝に指定されました。その後も昭和25年(1950年)から30年(1955年)にかけて大規模な解体修理が行われ、天守の基礎が鉄筋コンクリートで補強されました。この修理は文化財保護法に基づいて行われ、松本城の現存する姿を保つための重要な措置となりました​。

 

  5. 現在の松本城弁天堂 (36)-3

現在、松本城は国宝として公開されており、その美しい天守と城郭は観光客に人気のスポットとなっています。毎年多くのイベントが開催され、特に春には桜の名所として賑わいます。また、天守は夜間にライトアップされ、幻想的な風景を楽しむことができます​。

 

 

 

 

3. 松本城の見どころ 

戦国時代から江戸時代にかけて築かれたこの城は、独特の黒漆塗りの天守や美しい庭園など、多くの見どころを持っています。ここでは、松本城の主要な見どころについて詳しく紹介します。

 

 ■ 天守弁天堂 (25)-Aug-07-2024-02-34-17-0026-PM

松本城の天守は、日本最古の五重六階の木造天守であり、国宝に指定されています。この天守は1593年から1594年にかけて建てられました。特徴的なのは黒漆で塗られた外壁で、「漆黒の城」とも称されます。毎年塗り替えられる黒漆と白漆喰のコントラストが美しく、北アルプスを背景にその美しさが際立ちます。

天守の基礎は、16本の土台支持柱と筏地形(いかだじぎょう)という工法で強化されています。これにより、天守の重さを均等に地面に伝え、石垣の沈下を防いでいます。また、天守台の石垣は野面積みと呼ばれる自然石を使った技法で積まれ、歴史的な価値を保っています。

 

 ■ 大天守と月見櫓弁天堂 (31)-3

松本城の大天守と月見櫓は、異なる時代に建てられた建物が複合された、日本唯一の連結複合式天守です。大天守は戦闘に備えた堅牢な造りで、戦国時代の名残を感じさせます。一方、月見櫓は江戸時代に増築され、平和な時代を象徴する風雅な造りです。月見櫓は1633年から1638年にかけて建てられ、夜間の景観を楽しむための施設として使われました。

 

 ■ 太鼓門と黒門弁天堂 (37)-3

太鼓門と黒門は、松本城の正門として重要な役割を果たしています。特に黒門は格式の高い門で、当時の最高位の色である黒に由来しています。門の屋根には歴代城主の家紋が付いた瓦があり、訪れる際にはぜひ探してみてください。また、太鼓門は、松本城の防衛の要として設計され、城の守りを固める役割を担っていました。

 

 ■ 本丸庭園弁天堂 (28)-4

本丸庭園は、内堀の内側に位置し、有料で観覧できます。この庭園では、季節ごとに美しい花々が咲き誇り、春には桜、夏にはツツジやフジ、秋には紅葉、冬には雪景色と四季折々の風景が楽しめます。また、甲冑や忍者、姫などの装束をまとった「国宝松本城おもてなし隊」が登場し、無料で一緒に撮影もできます​。

 

 ■ 埋橋(うずみばし)弁天堂 (29)-3

埋橋は、松本城の西側に架かる赤い橋で、漆黒の城とのコントラストが美しい撮影スポットです。この橋からは、お堀に生息する白鳥とともに城の美しい姿を写真に収めることができます。ただし、現在は通行禁止となっていますが、その美しさは訪れる価値があります​。

 

 ■ ライトアップ弁天堂 (38)-3スクリーンショット 2024-08-08 0.13.29

松本城の天守は、毎日日没から22時までライトアップされます。闇夜に浮かび上がる天守の美しさは一見の価値があり、特に夜桜会や季節のイベントに合わせて訪れると、幻想的な風景が楽しめます。ライトアップされた松本城は、昼間とは違った魅力を見せ、多くの観光客を惹きつけます。

 

 ■ 四季折々のイベント弁天堂 (34)-3弁天堂 (27)-3

松本城では、年間を通して様々なイベントが開催されています。春には「夜桜会」が開かれ、桜の美しさとライトアップされた天守を楽しむことができます。夏には「太鼓祭り」や「薪能」といった伝統芸能のイベントが開催されます。秋には「お城祭り」、冬には「氷彫フェスティバル」が行われ、四季折々の美しさと共に楽しむことができます。

 

 

 

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 さいごに 

松本城は、戦国時代から現代に至るまで、その歴史的価値と美しい景観で多くの人々を魅了してきました。その黒漆塗りの天守は、日本の城郭建築の中でも独特の美しさを誇り、北アルプスを背景にした風景は訪れる者の心を打ちます。また、地元住民や市政府の尽力により保存されてきた歴史は、地域の誇りと結びついています。

現在では、松本城は国宝として公開され、多くの観光客を迎え入れています。歴史の舞台となったこの城を訪れることで、過去の日本の文化や戦国時代の雰囲気を感じることができるでしょう。