大分県の厳選グルメ3選(これだけは食べたい名物/郷土料理など)

🕓 2025/4/14
#グルメ

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 目次

    1. 琉球丼
    2. とり天
    3. 関アジ・関サバ

大分県のグルメについて

大分県は、九州の北東部に位置し、豊後水道や別府湾といった豊かな海と、由布岳・九重連山などの山々に抱かれた土地です。海では速吸瀬戸を渡る急潮が上質な魚を育み、内陸には日本有数の温泉地が点在するため、古くから漁師文化と湯治文化が交差し、多彩な食材と調理法が磨かれてきました。

なかでも「琉球丼」「とり天」「関アジ・関サバ」は、大分を代表する味覚として地元で愛され、旅人をも魅了してやみません。訪れる際にはぜひこれらの料理を味わい、海と山、そして温泉が織り成す大分ならではの奥深い食文化に触れてみてください。



大分県の厳選グルメ3選

1. 琉球丼 

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 ● 琉球丼の魅力 

琉球丼は、ひと口運ぶたびに“漁師町の粋”と“大分の艶”が同時にほどける――そんな大人のためのどんぶりです。脂のり抜群の関アジやブリ、サバなど、その日いちばんの旬魚を薄造りにし、醤油・酒・みりんに擂り胡麻と生姜を効かせた甘辛ダレでさっと漬け込むだけで、素材の旨みが見事に際立ちます。

箸で頬張ればタレの甘みと魚の透明感がとろけ合い、途中から熱い出汁や茶を注いで“二度目の極楽”を楽しむのが粋な遊び方です。ひと仕事終えた夜、きりりと冷えた地酒を片手に頬張れば、頬の温度が一段上がる――それが琉球丼の、大人をたちまち上機嫌にする魔法なのです。

 ● 琉球丼の歴史 

 琉球丼のルーツは、黒潮が運ぶ豊かな漁場と、そこに生きる漁師たちの“合理と遊び心”が交わるところに芽吹きました。時代は江戸後期とも明治初頭ともいわれますが、大分沿岸の船上では、揚がったばかりのアジやサバを長持ちさせるため、醤油・酒・みりんに胡麻と生姜を合わせたタレにくぐらせる“沖漬け”が日常でした。保存の知恵がほどよく身を染め、沖での荒仕事を終えた男たちの胃袋を満たすその一杯が、のちに「りゅうきゅう」と呼ばれるようになります。 

名の由来にはふたつの粋な説が残されています。ひとつは南の海から北上してきた琉球(沖縄)の漁師がこの漬け技法を伝えたという“海の道”説。もうひとつは、胡麻を愛した茶人・千利休にちなむ「利休和え」が訛ったという“侘び寂び”説です。

 ● 琉球丼を食べるならココ! ! 

  • 店名:二代目与一 (Nidaime Yoichi)
  • 魅力:
    「二代目与一」の琉球丼が他と一線を画すのは、その素材へのこだわりにあります。特に注目すべきは、大分が誇る高級ブランド魚、関アジを贅沢に使用している点です 。豊予海峡の速い潮流にもまれて育つ関アジは、身が締まり、旨味が凝縮されていることで知られています 。その「鮮度抜群」  の関アジを、九州特有の甘めの醤油タレで漬け込むのが与一の流儀 。このタレが、魚本来の旨味を引き立てつつ、後を引く美味しさを生み出します。ゴマの風味  やワサビ  が添えられることで、味わいに更なる深みが加わります。

  • 住所:大分県大分市中央町4-1-21
  • アクセス:JR大分駅(府内中央口/北口方面)から徒歩約3分~9分
  • グーグルマップ:https://maps.app.goo.gl/i7VPPbxPWG8mr8yY9

 

 

 


2. とり天 

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 ● とり天の魅力 

衣をまとった鶏肉が油の海から揚がる瞬間、ふわりと立ちのぼる香りに鼻先をくすぐられる──それが大分名物「とり天」です。魅力の要は、漬け込んだ鶏ももや胸肉を卵入りの天ぷら衣で包み、二度揚げで外は軽やか・中はジューシーに仕上げる技。噛めばサクッと弾け、続いて広がる鶏の旨みを、からしを溶いたカボス醤油が爽やかに引き締めます。

唐揚げほどヘビーではなく、天ぷらよりも香ばしいこのバランスが実に絶妙で、地元の食堂はもちろん、家庭の夕餉や学校給食にまで浸透したのもうなずけます​。豊後水道の魚を肴に一献傾けたあと、とり天を熱々のまま頬張れば、カボスの緑がきらりと映えて思わず杯がもう一本──そんな“大分時間”を軽やかに演出してくれる一皿なのです。

 ● とり天の歴史 

とり天の物語は、昭和初期の別府で一人の料理人が鍋を振るう音から始まります。帝国ホテルで腕を磨き大正十五年(一九二六)に〈レストラン東洋軒〉を開いた宮本四朗氏は、鶏肉に天ぷら衣をまとわせる「鶏ノカマボコノ天麩羅(炸鶏片)」を考案し、洋食と和食のあいだに新境地を拓きました。この軽やかな揚げ物は瞬く間に評判を呼び、やがて店先の暖簾には「とり天」の二文字が躍ります​。 

こうして一皿の揚げ物は、漁師町の熱気、洋食文化の遊び心、そして鶏肉を愛する県民性を一身にまといながら、今夜もカウンター越しにビールを誘う黄金色のシグナルを放ち続けているのです。

 ● とり天を食べるならココ! ! 

  • 店名:レストラン東洋軒 (Restaurant Toyoken)
  • 魅力:
    「レストラン東洋軒」のとり天は、そのオリジナリティが際立っています。まず、使用する鶏肉は国産鶏のもも肉 。もも肉ならではの濃厚な旨味とジューシーさが、この料理の核となります 。   

    衣も独特です。朝採れの全卵をたっぷりと使い、小麦粉と片栗粉を混ぜ合わせた衣は 、一般的な天ぷらのサクサク感とは異なり、しっとりとして柔らかな食感が特徴です 。一部では「不思議な衣の食感」  とも評されるこの衣が、鶏肉の旨味を優しく包み込みます。


  • 住所:大分県別府市石垣東7-8-22
  • アクセス:JR別府駅から車で約10分
  • グーグルマップ:https://maps.app.goo.gl/y2mKZF9jEGpguuJw8

 

 


3. 関アジ・関サバ 

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 ● 関アジ・関サバの魅力 

関アジと関サバは、佐賀関の海峡を知る人なら誰もが“関もの”と呼んで一目置くブランド魚です。豊後水道の中でも潮流が屈指の速さを誇る速吸瀬戸(はやすいせと)で育つため、身はきゅっと締まり、表面には瀬付き魚ならではのほのかな金色が宿ります。

大分の料理人たちは、この宝物を活かすレパートリーにも抜かりがありません。ざくりと切って胡麻ダレにひたす“りゅうきゅう”にすれば、潮の香と胡麻のコクが出会い、握り鮨にすればシャリの温度で脂がほろりと溶け出します。炙りや塩焼きで香ばしさを立て、最後にカボスを絞って引き締める――どの皿でも、関ものの品格と野趣が同居する瞬間を味わえます。 ​

 ● 関アジ・関サバの歴史 

関アジ・関サバの物語は、豊後水道の最狭部「速吸瀬戸」を舞台に、漁師の経験と市場の知恵がゆっくりと結晶していく過程そのものです。江戸後期にはすでに佐賀関で揚がる魚を「関もの」と呼んで別格扱いする習慣があったと伝わり、潮流の速さが鍛えた引き締まった身と、ほのかな金色の光沢が早くから評判を呼んでいました​。 

しかし“ブランド魚”としての輪郭がくっきりするのは昭和後期から平成初期にかけてです。一本釣り・活け締めという徹底した取り扱いを共有し、漁師が直接取引で受けていた価格のばらつきを是正するために、佐賀関漁協が品質基準と流通管理を一元化。1990年前後には「関アジ・関サバ」の呼称を前面に掲げ、市場での評価を守るための本格的なブランディングに乗り出しました。

 ● 関アジ・関サバを食べるならココ! ! 

  • 店名:あまべの郷 関あじ関さば館/ 白木海岸のレストラン
  • 魅力:
    「あまべの郷 関あじ関さば館」では、この貴重な関アジ・関サバを、最も旬な状態で提供することにこだわっています 。港から店までの距離が短いことは、鮮度を保つ上で絶対的なアドバンテージとなります
    提供される料理は、魚本来の味を最も堪能できる刺身や海鮮丼が中心となるでしょう 。特に「関の海鮮丼」は、丼からはみ出すほど大きな切り身が乗っているとされ 、そのボリューム感も魅力です。

  • 住所:大分県大分市大字白木949 
  • アクセス:JR幸崎駅から車で約15分
  • グーグルマップ:https://maps.app.goo.gl/xsvJKoWT9puGdJRE8