🕓 2025/4/19
#ホテル

目次
鳥取県について
鳥取県は、中国地方の日本海側に位置し、雄大な砂丘群と紺碧の海、豊かな山海の恵みが息づく魅力的な地域です。古くから因幡・伯耆の国として知られ、鳥取砂丘や浦富海岸、大山の霊峰といった名勝が広がり、風紋や奇岩が織りなす景観と信仰の歴史が色濃く残されています。鳥取砂丘では砂上のアクティビティが楽しめ、伯耆国一宮の大神山神社では山岳信仰の足跡をたどることができます。
観光面では、三朝温泉のラジウム泉、皆生温泉の海辺の湯、白兎海岸の神話の舞台など、鳥取ならではの自然と文化にあふれたスポットが点在しています。さらに、冬の松葉ガニや秋の二十世紀梨など、四季折々の山海の幸が訪れる人々を魅了しています。
そんな鳥取県を訪れる際に、特別な滞在を提供する厳選高級ホテル3選を以下にご紹介します。
鳥取県の厳選和室旅館3選
1. 浪漫伝承の宿 明石家
出典: 明石屋 公式HP
■「 浪漫伝承の宿 明石家 」の魅力
1615年創業の軌跡:概要と歴史的重要性
浪漫伝承の宿 明石家は、江戸時代初期の元和元年(1615年)に創業した、鳥取県内でも屈指の歴史を誇る老舗旅館です 。400年以上にわたり、日本の旅館文化とそのおもてなしの心を大切に受け継いできました 。この長い歴史は、単に古いだけでなく、時代を超えて磨かれてきたホスピタリティの証と言えるでしょう。
1. 四百年の伝統を紡ぐ宿 (創業400年の老舗旅館)
1615年創業という4世紀を超える歴史は、この宿の最大の魅力です 。単なる宿泊施設ではなく、日本の旅館文化が息づく生きた博物館とも言えます。世代から世代へと受け継がれてきた古き良きおもてなしの心が、館内の随所に感じられます 。この長い歴史を持つ宿は、岩井温泉の中でも特に重厚な存在感を放っています。
2. 山陰最古級の湯、岩井の湯を源泉掛け流しで
創業以来、加水・加温なしの「源泉掛け流し」にこだわり続ける天然温泉が自慢です 。岩井温泉自体が1200年以上の歴史を持つ山陰最古の温泉地であり 、その歴史ある湯を心ゆくまで堪能できます。自然素材を用いた大浴場に加え、約50年前に銘石・佐治石を配して造られた庭園露天風呂は、鳥取県最古とされ、風情たっぷりです 。24時間いつでも天然温泉を楽しめるのも魅力です。
3. 一つとして同じではない、趣向を凝らした客室
露天風呂付きの特別室からスタンダードな和室まで、すべての客室が異なる間取りと意匠で設えられています 。そのため、訪れるたびに新鮮な発見と旅情を味わうことができます。プライベートな空間で温泉を楽しみたいというニーズに応える露天風呂付き客室の存在は、滞在の選択肢を広げています。
4. 因幡の恵みを五感で味わう会席料理
「因幡山海の幸会席」をテーマに、鳥取東部(因幡地方)の豊かな山海の幸をふんだんに盛り込んだ料理を提供しています 。地元で獲れる新鮮な魚介類や旬の野菜など、厳選された食材を、熟練の板前が心を込めて調理します 。冬にはタグ付きの松葉ガニをふんだんに使ったフルコース 、また特選の但馬牛ステーキ など、季節ごとの逸品も楽しめます。土地の恵みを大切にする姿勢がうかがえます。
5. 時を超えた風情に浸る温泉街
昭和初期の木造建築 、蒲生川のせせらぎ 、そして昔ながらの面影を残す岩井温泉街の街並み が一体となり、まるで時が止まったかのようなノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。文豪・島崎藤村も逗留したという歴史も、その風情を深めています 。近年では、岩美町を舞台にしたアニメ作品のファンが「聖地巡礼」で訪れるなど、新しい魅力も加わっていますが 、その根底にあるのは、日本の原風景ともいえる穏やかで素朴な情緒です。
■「 浪漫伝承の宿 明石家 」へのアクセス情報

- 公式HP: https://akashiya.to/
- アクセス: JR岩美駅からの無料送迎あり
- 住所: 〒681-0024 鳥取県岩美郡岩美町岩井536番地
- グーグルマップ:https://maps.app.goo.gl/HWK7rEmMwh5Yup3F6
2. 岩井温泉 岩井屋
出典:岩井屋 公式HP
■「 岩井温泉 岩井屋 」の魅力
時を重ねた温もり:概要と雰囲気
岩井温泉 岩井屋は、創業150年の歴史を持つ木造三階建ての旅館です 。同じく岩井温泉に位置しながら 、明石家とはまた異なる、より親密で素朴な雰囲気を醸し出しています。全館が畳敷きで、客室はわずか13室 。華美な装飾を避け、自然の姿を大切にした昔ながらの「旅籠(はたご)」の佇まいを守り続けています 。
1. 山陰最古の湯、湧き出る源泉をそのままに
1200年から1300年続く山陰最古の湯、岩井温泉 。岩井屋では、この貴重な湯を自然湧出の源泉掛け流しで提供しています。特筆すべきは、浴槽の底に敷かれた松板の真下から温泉が湧き出す「長寿の湯」。このような形式は非常に珍しく、源泉の新鮮さとエネルギーをダイレクトに感じられます。蛇口から出る水までもが源泉という徹底ぶりです 。他にも露天風呂「背戸の湯」や「祝いの湯」、貸切風呂「よいまち草」があり、様々な湯浴みを楽しめます 。泉温は50℃とやや高めです。
2. 古湯に伝わる奇習「ゆかむり」
岩井温泉には「ゆかむり」と呼ばれるユニークな入浴習慣が古くから伝わっています 。これは、手ぬぐいを頭に乗せ、柄杓で温泉をかけながら入浴するというもので、湯治文化の名残とされています。提供された資料には詳細な説明はありませんが 、この風習の存在自体が、岩井温泉と岩井屋の深い歴史と文化を物語る象徴的な要素となっています。
3. 民藝の温もりに包まれる空間
館内は、鳥取が誇る民藝運動の精神を反映した設えが特徴です 。地元の窯元で作られた陶器や、素朴ながらも用の美を備えた鳥取民藝家具などがさりげなく置かれ、温かく落ち着いた雰囲気を醸し出しています 。全館畳敷きの空間 と相まって、訪れる人はまるで時が遡ったかのような、日本の伝統的な美意識に深く浸ることができます。
4. 因幡の旬をいただく、郷土のもてなし
料理は、地元の山海の幸をふんだんに使った、素朴ながらも心のこもった郷土料理が中心です 。春は山菜やモサエビ、夏は岩牡蠣や白烏賊、秋は松茸や梨、冬はもちろん松葉ガニと、四季折々の旬の味覚を大切にしています 。素材本来の味を引き出すことを重視した会席料理(因幡路会席「月」、プレミアム会席など)が提供されます。朝食には、焼き魚や「とうふちくわ」といった、体に優しい山陰の味が並びます。
5. 湯治場の風情を残す、親密な和の客室
歴史ある木造三階建ての建物内にある13室の和室は、それぞれ花のなまえが付けられ、落ち着いた和の趣を醸し出しています 。華美さはありませんが、清潔で手入れが行き届き、昔ながらの湯治場の風情を感じさせます。丁子染めのタオルや足袋 など、細やかなこだわりも魅力です。全室畳敷きで 、浴衣に着替えて寛げば、心からの癒しと開放感が得られるでしょう。Wi-Fiや洗浄機能付きトイレなど、現代的な設備も備わっています。
■「 岩井温泉 岩井屋 」へのアクセス情報
- 公式HP: https://iwaiya.jp/
- アクセス: 日本交通バス「岩井温泉行き」に乗車し、「岩井温泉」バス停下車。バス停から徒歩1分
- 住所: 〒681-0024 鳥取県岩美郡岩美町岩井544
- グーグルマップ : https://maps.app.goo.gl/vX8XWHo7RAPCuZ9U9
3. 皆生游月
■「 皆生游月 」の魅力
「RYOKAN」への進化:概要とコンセプト
皆生游月は、鳥取県米子市の海辺のリゾート地、皆生温泉に2019年3月に誕生した、モダンなオーシャンフロントの宿泊施設です 。伝統的な「旅館」の良さを継承しつつ、現代的な感性と快適性を融合させた新しいスタイルの「RYOKAN」をコンセプトとしています 。
1. 空と海に溶け込む、天空のインフィニティ温泉
この宿を象徴するのが、大浴場にある「インフィニティ天空露天風呂」です 。湯船の縁が水平線と一体化するように設計されており、まるで日本海に浮かんでいるかのような圧倒的な開放感を味わえます。この絶景風呂は、日本経済新聞のランキングで全国2位に選ばれた実績もあります 。内湯には、男性用にドライサウナ、女性用にミストサウナも完備されており 、リゾート感あふれる温泉体験を提供します。
2. 全室オーシャンビュー、プライベート露天風呂付きの贅沢
全32室の客室すべてが日本海に面したオーシャンビュー(フロントオーシャンビュー)であり、さらに全室に温泉露天風呂付きのテラスが備えられています 。波の音をBGMに、プライベートな空間で気兼ねなく温泉を楽しめるのは、この上ない贅沢です。客室は、寝心地の良いツインベッドを備えた洋室スペースと、寛ぎの畳スペースが組み合わされた和洋室タイプが中心です。
3. 美食と美酒のマリアージュ、海を望むダイニング
食事は、近隣の境港で水揚げされる新鮮な魚介類を主役にした「創作和食会席」。特筆すべきは、料理人の中にソムリエや唎酒師の資格を持つスタッフが在籍し、一品ごとに最適なワインや日本酒を提案してくれる「ペアリング」を楽しめる点です 。全長43メートルにも及ぶ、海を一望できるレストラン で、景色と共に美食を堪能できます。部屋食プランも用意されています 。食へのこだわりと洗練されたサービスが光ります。
4. 伝統とモダンが融合した「RYOKAN」スタイル
皆生游月は、自らを「RYOKAN」と称し、従来の旅館の枠を超えた新しい価値を提供しています 。日本の伝統的なおもてなしの心はそのままに、鉄筋コンクリート造8階建てのモダンな建築 、洗練されたインテリア、スパ・エステティックサービス など、現代の旅行者が求める快適性とラグジュアリーを追求しています。これは、国内外の幅広い層にアピールする、現代的なリゾートの形と言えるでしょう。
5. 皆生温泉と山陰観光を満喫する拠点
皆生温泉は、美しい弓ヶ浜沿いに広がる山陰有数の温泉リゾートです 。夏には海水浴やビーチアクティビティも楽しめます 。皆生游月は、この恵まれた立地を活かし、温泉街散策はもちろん、大山隠岐国立公園、境港(水木しげるロード)、さらには足を延ばして出雲大社 など、山陰地方の主要観光スポットへの拠点としても非常に便利です。JR米子駅や米子鬼太郎空港からのアクセスも比較的良好です。
■「 皆生游月 」へのアクセス情報
- 公式HP: https://kaike-yugetsu.jp/
- アクセス: JR米子駅からより車で約15分
- 住所: 〒683-0001 鳥取県米子市皆生温泉3-11-1
- グーグルマップ : https://maps.app.goo.gl/f2YJXaSDCNeXVGRf6