🕓 2024/8/10
#観光地
新宿御苑の歴史や概要を詳しく解説
目次
- 新宿御苑の概要
- 新宿御苑の歴史
- 新宿御苑の見どころ
はじめに
新宿御苑は、東京都新宿区に位置する広大な国民公園です。面積は約58.3ヘクタール、周囲は約3.5キロメートルにも及び、都心のオアシスとして多くの人々に親しまれています。この公園は、日本庭園、フランス式整形庭園、イギリス風景式庭園の三つの異なる庭園様式が巧みに組み合わされた設計が特徴です。
歴史的建造物や四季折々の美しい景観が楽しめるこの御苑は、観光客や地元の人々にとって人気のスポットです。この記事では、新宿御苑の概要、歴史、そして見どころについて詳しくご紹介します。
1. 新宿御苑の概要
新宿御苑は、東京都新宿区に位置する国民公園で、広さは約58.3ヘクタール、周囲は約3.5キロメートルに及びます。この御苑は、江戸時代には信濃高遠藩主内藤家の下屋敷があった場所に作られました。明治時代には、農業振興を目的とした内藤新宿試験場が設立され、その後、宮内省(現在の宮内庁)の管理下で「新宿植物御苑」として利用されました。1906年には皇室庭園として正式に開苑し、戦後の1949年に国民公園として一般公開されました。
新宿御苑は、日本庭園、フランス式整形庭園、イギリス風景式庭園という3つの異なる庭園様式を巧みに組み合わせた設計が特徴です。特に日本庭園は、春の桜や秋の紅葉、冬の雪景色といった四季折々の美しい風景が楽しめます。また、フランス式整形庭園のプラタナス並木やイギリス風景式庭園の広々とした芝生も魅力的です。
見どころには、「大温室」や「旧御休所」などの歴史的建造物があります。大温室は東洋一の規模を誇り、絶滅危惧種の保存・展示を行う環境配慮型の施設として2012年にリニューアルオープンしました。旧御休所は、かつて皇室が利用した洋風建築の休憩所であり、その歴史的価値が高く評価されています。
毎年春には「桜を見る会」が開催され、秋には「菊花壇展」が行われます。これらのイベントは、多くの観光客を引き寄せる人気の行事であり、新宿御苑の美しい庭園とともに楽しむことができます。約1万本の樹木が茂り、特に春には約1000本の桜が見頃を迎え、多くの観光客が訪れます。また、秋には皇室ゆかりの菊花壇展が開催されるなど、四季折々のイベントも楽しめます。
2. 新宿御苑の歴史
新宿御苑は、時代の変遷とともにその役割を変えながら、今日まで多くの人々に愛される都心のオアシスとして存在しています。以下に新宿御苑に影響を与えた主要な時代を説明します。
・ 江戸時代(1590年 - 1868年)
新宿御苑の歴史は、江戸時代に遡ります。1590年、徳川家康が関東に入府した際、忠実な家臣である内藤清成に広大な屋敷地を与えました。この土地は、現在の新宿御苑の起源となります。内藤家はここに大名屋敷を構え、江戸時代を通じてこの地を利用しました。内藤清成の功績として、駿馬伝説が伝えられており、家康から「馬で駆け回った範囲をすべて与える」と言われた清成は、白馬で広大な土地を駆け巡ったとされています。
・明治時代の農業試験場(1872年 - 1906年)
※出展:新宿御苑公式 HP
明治維新後の1872年、内藤新宿試験場が設立され、農業振興を目的とした試験が行われました。この試験場では、特に園芸の分野で重要な役割を果たしました。1879年には宮内省の管理下に置かれ、「新宿植物御苑」と改名されました。これは農業試験場としての役割が強化された時期であり、花卉園芸や養蚕、林木の研究が進められました。
・皇室庭園の誕生(1906年 - 1945年)
※出展:新宿御苑公式 HP
1906年、新宿植物御苑は「新宿御苑」として皇室庭園に改造されました。この改造計画には、フランスの造園家アンリ・マルチネーが関与し、ヨーロッパ式庭園と日本庭園を融合させた設計が特徴です。この計画は、新宿御苑の責任者であった福羽逸人の尽力によって進められました。福羽は、パリの万国博覧会に菊の大作りを出品し高評価を得るなど、園芸の分野で多大な功績を残しました。
新宿御苑は、皇室の行事や外国要人の接待に使用される庭園として、日露戦争の戦勝祝賀を兼ねた開苑式が明治天皇の御臨席のもとに行われました。
・ 戦後の再建と一般公開(1945年 - 現在)
1945年、東京大空襲で新宿御苑の多くの施設が焼失しましたが、戦後1949年に「国民公園新宿御苑」として一般公開されました。1952年には第一回全国戦没者追悼式が開催され、2012年には大温室がリニューアルオープンしました。新宿御苑は、四季折々の美しい景観を楽しむことができる都心のオアシスとして、多くの人々に親しまれています。
3. 新宿御苑の見どころ
新宿御苑は、都心のオアシスとして広く知られ、広大な敷地内にはさまざまな庭園や歴史的建造物が点在しています。以下に、新宿御苑の主要な見どころを詳しく紹介します。
■ 日本庭園
新宿御苑の日本庭園は、池泉回遊式庭園として設計されています。中心には「玉藻池」があり、周囲を散策することで四季折々の風景を楽しむことができます。特に秋には美しい紅葉が見られ、日本庭園ならではの静けさと風情を感じることができます。また、1927年に昭和天皇の成婚記念として建てられた「旧御凉亭」は中国風の建築様式が特徴で、庭園の風景に異国情緒を添えています。
■ 整形式庭園(フランス式庭園)
整形式庭園は、新宿御苑の東側に位置し、左右対称の美しいデザインが特徴です。庭園の中心にはバラ花壇があり、約100種類・約500株のバラが咲き誇ります。その周囲にはプラタナスの並木が続き、特に秋の紅葉の時期には一面が鮮やかな色彩に包まれます。この庭園は、訪れる人々に感動を与える美しさを持ち、写真撮影にも絶好のスポットです。
■ 風景式庭園(イギリス風景式庭園)
広々とした芝生が広がる風景式庭園は、ピクニックや読書に最適な場所です。庭園のシンボルツリーである高さ約35メートルのユリノキがそびえ立ち、訪れる人々を見守っています。庭園内には、国の重要文化財に指定されている「旧洋館御休所」もあり、その周囲の風景とともに歴史を感じさせます。
■ 大温室
新宿御苑の大温室は、東洋一の規模を誇るドーム型の温室です。2012年にリニューアルオープンし、現在は絶滅危惧種の保存や展示を行う環境配慮型の施設となっています。熱帯から亜熱帯にかけての植物が集められ、一年中楽しむことができます。また、温室内には見事なランやシダのコレクションが展示されています。
■ 旧洋館御休所
旧洋館御休所は、明治29年(1896年)に天皇や皇族の休憩所として建てられました。この建物はスティックスタイルと呼ばれる建築様式を基調とした木造の洋館です。大正13年(1924年)には現在の規模に拡張されました。平成13年(2001年)4月29日の「みどりの日」に一般公開が始まり、同年10月には重要文化財に指定されました。新宿御苑内で唯一現存する明治・大正期の皇室関係の庭園休憩施設であり、その意匠の美しさと歴史的価値が評価されています。
■ イベントと四季の見どころ
新宿御苑では、年間を通じて多彩なイベントが開催されます。春の特別開園期間(3月25日から4月24日)には、桜の名所として多くの花見客で賑わいます。特に、御苑内には65種約1000本の桜が植えられており、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、シダレザクラなどが次々に開花し、訪れる人々を魅了します。
11月の菊花壇展は、1904年から続く伝統行事で、皇室の菊花壇を模した展示が行われます。新宿御苑内の回遊式日本庭園に設けられた上屋(うわや)で、様々な種類の菊が展示され、その美しさを競います。このイベントは、新宿御苑の秋の風物詩となっています。
夏には、「温室鑑賞教室」や「温室バックヤードツアー」といった教育的なイベントも開催されます。これらのイベントでは、新宿御苑の専門家が温室内の植物や園芸技術について詳しく解説し、参加者は植物に関する知識を深めることができます。
秋のイベントとしては、9月に開催される「森の薪能」があります。かがり火の中で行われる能の舞台は、伝統的な日本文化を体感できる貴重な機会となっています。
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さいごに
新宿御苑は、都会の喧騒を忘れさせる静かなオアシスとして、多くの人々に愛されています。その広大な敷地には、日本庭園、フランス式整形庭園、イギリス風景式庭園の3つの異なる庭園様式が巧みに組み合わさり、訪れる人々に四季折々の美しい景観を提供します。また、歴史的建造物や多彩なイベントが年間を通じて開催され、歴史と文化の深さを感じさせる場所です。
新宿御苑の美しさと歴史に触れることで、訪れるすべての人々に癒しと感動を与えることができるでしょう。四季折々の自然の美しさを感じながら、新宿御苑での特別なひとときをぜひお楽しみください。